ピカピカのお金は気持ちがいいものですよね。
お釣りできれいな硬貨をもらうと得した気分になります。
お賽銭やお年玉、上棟式などお祝い事にはなるべく美しい硬貨を使いたいものです。
かといって、都合よくピカピカ硬貨が手に入るとは限りません。
そこで今回は自分でお金をきれいにする方法について解説します。
一般家庭にあるものだけで洗浄できるのでぜひ参考にしてくださいね。
硬貨別の洗浄方法
まず準備として石鹸で硬貨を軽く洗います。
落とせるのは油汚れくらいで黒ずみはほとんど落ちませんがそれでOK。
手垢など油汚れが残っていると洗浄効果が薄れてしまうからです。
では硬貨それぞれの洗浄方法を紹介します。
5円玉(銅+亜鉛)
5円玉は銅を約70%含む黄銅(真鍮)でできています。
トランペットなどの素材にも使われているあの金属です。
といっても楽器は特殊なコーティングがされているので、あそこまで5円玉をピカピカにするのは無理ですけどね。
黄銅の汚れにはお酢が有効です。
お酢に含まれる酸が、硬貨表面の汚れ(酸化物質)と反応して落としやすくなるんです。
- 硬貨が浸る程度のお酢を用意して5円玉を漬け込む。
- そのまま20分ほど放置。
- 取り出した5円玉を指でこすって汚れを落とす。
お酢の他に、クエン酸・レモン汁などでも代用できます。
10円玉(青銅)
10円玉は銅が9割以上の青銅でできています。
銅が多いぶん5円玉より磨き効果はさらに高まります。
銅磨きには酸+食塩が効果あり。
塩が加わることで汚れた銅表面が溶けやすくなるからです。
磨きにおすすめなのがケチャップです。
酸と塩分をほどよく含んでいる上に、粘りがあって少量でも硬貨にまぶせます。
どこの家にも置いてある点もメリットです。
ケチャップ以外に
お酢+食塩
レモン汁+食塩
でも代用できます。
塩の量はやや多めくらいを適当に。
5円と同じようにつけ置きした硬貨を軽く磨いて完成です。
50円玉・100円玉・500円玉(白銅)
50円・100円・500円は銅+ニッケルの白銅でできています。(※平成12年以降の500円玉はニッケル黄銅製)
間違いやすいのですがこれらの硬貨に銀は含まれていません。
なのでシルバーをキレイにする方法は効果なし。
しかも、白銅は酸につけてもあまりきれいになりません。
きれいにする方法は研磨剤で磨くしかありません。
金属用の研磨剤でポピュラーなのがピカールです。
柔らかい布にピカールをつけて硬貨をひたすら磨きます。
私も中学の授業で使ったことがありますが、磨き続けるとくすんだ金属でも鏡のようにピカピカになります。
けれど、普通の家庭にピカールなんて置いてないですよね。
そこでおすすめの代用品が歯磨き粉です。
歯磨き粉には細かい研磨剤が入っています。
ピカールほどではありませんが、そこそこきれいになりますよ。
1円玉(アルミニウム)
1円玉はアルミニウムでできています。
アルミ素材はキラキラと輝く状態にするのは難しいです。
アルミは柔らかく化学変化にも弱いので変形する恐れもあります。
無理な磨きをかけるのは禁物です。
比較的安全な汚れ落としの方法として、消しゴムを使うのがおすすめです。
変形や摩耗のリスクなく汚れをこすり落とせます。
知らないうちに法律違反!?硬貨洗浄の注意点
日本には、硬貨を損傷したり鋳潰す(溶かす)ことを禁止する貨幣損傷等取締法があります。
要は形を変えちゃダメってことです。
手品に使うための変造コインを輸入して逮捕されたニュースがありましたよね。
お金の洗浄は違法にはなりませんが、過度な磨きをすると変形とみなされる可能性はあります。
やりすぎにはくれぐれも注意してください。
金属を磨くのは中毒性があるんですよね。
YouTuberがポリッシャーで硬貨を磨く動画を見かけますが、あれは正直やりすぎで危なっかしいです。
お札が汚れたらどうする?
汚れた紙幣を自分で洗浄するのはおすすめできません。
水洗いしても簡単には破れませんが、縮んでしまうことが多いです。
縮んでしまったお札は機械に入金することができないので不便です。
紙幣用の機械がなかった時代には結構洗っていたんですけどね。
★もしも紙幣が濡れてしまったら
まとめ
- 1円:消しゴムをかける
- 5円:お酢につける
- 10円:ケチャップにつける
- 50~500円:歯磨き粉で磨く
- 紙幣:洗わない
酸の化学反応できれいにする方法は硬貨の劣化で仕上がりが違います。
古い硬貨だとどうしても細かい傷がついているものです。
酸で傷は消せないので仕上がりもくすんで見えます。
かといって磨き上げるのは大変です。
ピカピカ硬貨が欲しいなら、なるべく元の状態が良いものを使用してくださいね。