洋服についた血のシミは小さくてもやたら目立ちます。
しかも普通の洗濯だとなかなか落ちないんですよね。
とくに時間がたったシミは「印刷かよ!」と言いたくなるくらいガンコです。
ここでは血液のシミを落とす方法9つをズラッと紹介します。
汚れの状態に合わせて使える方法で落としてみてくださいね。
※色落ちの可能性があるので目立たない部分でテストしてから試してください。
王道の洗濯方法
まずは王道の洗濯方法を紹介します。
血液汚れにはアルカリ性に溶けやすいという特徴があります。
そのため、洗剤はアルカリ性か中性のものを使います。
また、血液にはタンパク質が含まれています。
タンパク質には熱で固まりやすいという特徴があります。
そのため、熱湯やドライヤーなどシミ抜きでよく使われる熱を加える洗濯方法は血液シミには逆効果になってしまいます。
急いで水洗い
洋服に血が付いてしまったのがわかったら、すぐに水でもみ洗いしてみましょう。
もみ洗いが難しい状況なら濡らしたハンカチで叩いて落とします。
とにかくスピード勝負ですね。
早ければ早いほどシミの大部分を落とすことができます。
注意してほしいのは必ず水を使うこと。
お湯を使うほうが落ちそうだと思いがちですが、熱によって血液中のタンパク質が固まって落ちにくくなってしまいます。
洗濯がツラくない程度のぬるま湯ならOKですが、熱いお湯を使うのは絶対NGです。
食器用洗剤でもみ洗い
台所で使う食器用洗剤をシミ抜きに使うことができます。
食器用洗剤は中性なので洗浄力はマイルドですが、そのぶん生地へのダメージが少なくすみます。
血が固まる前ならこれでも十分落とすことができますよ。
シミ部分に洗剤をたらして優しくもみ洗いします。
洗い流してある程度シミが落とせたら通常のお洗濯にまわします。
くれぐれもシミ落とし→洗濯の順番で行ってください。
順番を逆にするとシミが広がって落としにくくなってしまいます。
酸素系の漂白剤を使う
シミが中性洗剤で落とせないレベルなら漂白剤を使用します。
ただし、色落ちのリスクがありますので目立たない部分でテストしてから使ってくださいね。
液体の酸素系漂白剤を準備します。
酸素系で代表的なのはワイドハイターなどですね。
塩素系漂白剤と間違えないようにしてください。
作業はゴム手袋をして行います。
この漂白剤を、水洗いや中性洗剤洗いで落とせなかったシミにピンポイントで塗っていきます。
付けすぎないように綿棒などで細かく塗ってください。
漂白剤の泡が出るとシミが少しずつ薄くなっていきます。
水で漂白剤を流してシミが消えていたら完了。
残っていたらもう一度繰り返します。
シミを目立たなくできたら普通のお洗濯を行ってください。
広範囲はセスキ炭酸ソーダでつけ洗い
広い範囲に血のシミがついてしまったら、綿棒で漂白剤を塗っていくのは難しいですよね。
広いシミにはセスキ炭酸ソーダでのつけ洗いで対応します。
セスキ炭酸ソーダは重曹と同じ弱アルカリ性でお掃除に便利な粉です。
水に溶けやすく重曹よりもタンパク質を溶かす性質(アルカリ性)が強めなので、血液シミのつけ洗いに適しています。
水に溶かしたセスキ炭酸ソーダのタライにシミの付いた服をつけます。
(粉の量はパッケージの説明に従ってください)
シミ落ちで水が変色するようなら途中できれいな水につけ直してください。
1~2時間つけた後に普通のお洗濯をしてください。
手荒れする可能性があるのでゴム手袋をして作業しましょう。
タンパク質を分解するシミ落とし方法
ここからはタンパク質を分解させる血液シミ落としを紹介します。
通常のお洗濯では落としきれなかったシミや時間経過で落としにくくなったシミに使います。
裏技的な手法ですが、理屈はどれも同じなのですべて試す必要はありません。
手持ちの物でできる方法を試してみてください。
マジックリンを使う
マジックリンにはタンパク質を分解する酵素が入っています。
衣類に使うのは抵抗があるかもしれませんが血液のシミ落としには向いているんです。
使用するのは台所で使うアルカリ性の緑のマジックリンです。
シミ部分にマジックリンを吹き付けて5分ほど放置します。
汚れが分解されてきたら水でもみ洗いします。
シミが目立たなくなったら通常のお洗濯をします。
コンタクト洗浄液で分解
コンタクトレンズは人間の目に密着しているものです。
当然、付着する汚れは体液ですから皮脂やタンパク質が含まれます。
コンタクトレンズ洗浄液にはこのタンパク質を分解する酵素が入っているんです。
そのためタンパク質を含む血液の汚れも落とすことができます。
使い方はシンプルで、シミ部分に洗浄液を塗ります。
そのまま1時間ほど放置して分解を待ちます。
汚れが落ちやすくなった状態で通常のお洗濯をするだけです。
生姜でシミを分解
生姜にもタンパク質を分解する酵素が含まれています。
タンパク質の塊でもあるお肉を柔らかくするのにも使われたりしますよね。
この生姜の絞り汁でも血液のシミを分解することができます。
使い方はコンタクト洗浄液とまったく一緒。
シミに生姜の絞り汁を塗って1時間ほどおきます。
その後、普通にお洗濯するだけです。
大根おろしで叩いて落とす
大根おろしも脂やタンパク質を分解する酵素を持っています。
料理のつけあわせで消化を助けてくれるイメージがありますよね。
この酵素の働きが血液のシミを落とすにはうってつけなんです。
- シミの付いた服の裏にあて布をします。
- ほどよく汁がしみ出る布に大根おろしをつつみます。
- あて布に汚れを落とすようにシミを叩きます。
- あて布にシミがうつったら新しい布を当てて逆からも叩きます。
- シミを落とせたら普通のお洗濯をします。
大根や生姜のような食べ物を洗濯に使うのは抵抗があるかもしれません。
ですが、色落ちしにくい・すすぎが簡単に済むなどのメリットもあるんです。
使える食材があればぜひ試してみてください。
専用クリーナーを使う
女性用下着に使う専用クリーナーでも血液を落とせます。
血液汚れに強いのはもちろんですが、衣類のために作られた製品なので安心感もありますね。
20分ほどのつけ置き洗い、ひどいシミには直接塗ってつけ置きます。
弱アルカリ性なので念のためゴム手袋をして扱ったほうがいいです。
まとめ
★血液のシミ落とし方
- 即水洗い
- 食器用洗剤
- 酸素系漂白剤
- セスキ炭酸ソーダ(つけ洗い)
★時間がたった血のシミ
- マジックリン
- コンタクト洗浄液
- 生姜
- 大根おろし
- 専用クリーナー
落としにくい血液のシミの攻略法をまとめました。
素早く水で流せば意外に簡単に落とせますが、時間経過とともに難しくなってしまいます。
強力な洗浄方法ほど服へのダメージの可能性が高くなります。
大切な服を傷めてしまうよりは、クリーニング店でシミ抜きをお願いしたほうがいいかもしれませんね。