賃貸の部屋を引き払う時。
立つ鳥跡を濁さずの通り、お部屋をキレイにして返したいのが人情ですよね。
ただ掃除するにしてもどの程度やればいいのかは迷うところです。
こだわればキリがないし素人の手には負えない汚れもあります。
そこで今回は、賃貸の退去時に掃除する範囲と理由についてまとめました。
どうして掃除をしなくちゃいけないの?
自分でやらなくても次の入居者が入る前に業者が掃除するでしょう?
と考える方もいるかもしれません。
ですが、できる部分は掃除したほうが自分にもメリットがありますよ。
★原状回復の契約と敷金の返金
賃貸契約書には「退去するときには原状回復をする」という内容が書かれています。
壁に穴を空けたりゴミ屋敷状態で出ていっちゃダメってことですね。
もちろん原状回復といっても、さすがに入居時そのままの状態に戻すのは不可能です。
通常の生活をしてつく汚れや経年劣化は借主の責任にはなりませんよ。
これは国土交通省が出しているガイドラインにも明記されています。
ただどこまでを「通常の汚れ」とするかは結構あいまいです。
言ってしまえば、大家の印象一つで決まることも少なくありません。
埃だらけの状態とキレイに掃除された部屋では与える印象もまったく違うはずです。
★敷金は部屋の修繕費に当てられる
部屋を借りるときに「敷金・礼金」を払いますよね。
敷金ゼロ物件ではなければ、それぞれ家賃2~3ヶ月分くらいの金額を払ったはずです。
礼金は入居金のようなものなので戻ってくることはありません。
しかし敷金は部屋の原状回復にかかる費用に当てられます。
かかる費用が少なくすめばそれだけ多くのお金が返金されます。
壁の汚れを一部の修繕で済ませるか壁紙総とっかえにするか…。
部屋の掃除具合で決定が左右することもよくあります。
掃除をすることは敷金がより多く戻ってくることにもつながりますよ。
退去する部屋はどこまで掃除する?
どこまで掃除するかはケース・バイ・ケースです。
よくやっても大掃除レベルまでが常識的なラインでしょう。
ただ、敷金を減らすくらいならと自分で業者にクリーニングを依頼するのはやりすぎです。
そもそも本当に現状でクリーニングが必要かはわかりません。
しかも、仕上がりが大家に納得されずさらにクリーニング代を引かれたら最悪ですからね。
参考までにこれまで私が引っ越したときの掃除基準を紹介します。
★床(フローリングや畳)
まずは掃き掃除か掃除機掛けをして埃を除去。
その上で軽く水拭きをしておいた方がいいでしょう。
ワックスがけや畳の裏返しまでは必要ありません。
★壁
壁も水拭きをしましょう。
できれば天井も拭いておきたいところです。
無理する必要はないですが、男手があれば脚立に乗って拭いてもらいます。
★窓ガラス
ガラス専用のクリーナーなどを使って一通り拭きあげます。
古新聞で拭くと曇りが取れてきれいになりますよ。
★キッチン
コンロ周りの油汚れも落とせるだけ落としておきたいところです。
換気扇も洗っておくと印象がいいですよ。
油落としには重曹が便利です。
★お風呂場
お風呂場も水垢やカビなどはできる限り掃除します。
落とすのは大変ですがカビの有る無しでイメージはかなり変わります。
蛇口の曇り汚れはクエン酸で落とせます。
排水溝に溜まったゴミや髪の毛も自分で取っておきましょう。
★トイレ
便座に付いている汚れはできるだけ落としましょう。
床やタンクの表面なども水拭きぐらいはしておきたいですね。
★エアコン
備え付けのエアコンがある場合は自分でできる掃除だけしておきます。
フィルターを取り外して掃除機で埃取り。
本体表面を水拭き。
内部の掃除は自分だと難しいのでする必要はありません。
まとめ
契約や敷金がなくても今まで使っていた部屋に感謝の気持ちを込めてきれいにするのは、当然のことではないでしょうか。
損得の話だけではなく、部屋を汚したまま出ていくのに抵抗がある気持ちは大切にしたいものです。
と言っても無理する必要はありません。
できる範囲でお掃除しておきましょう。
掃除の効率アップ技についてはこちらの記事をご覧ください。