秋ごろからお歳暮商戦がはじまります。
もうそんな時期かと思うとともに、お歳暮は誰にどこまで贈るのがスタンダードなのか考えることがあります。
うちから贈っているお歳暮リストは世間の常識から外れていないか…?
そこで今回はお歳暮を贈る範囲について解説します。
逆に贈ってはいけない相手についても説明しますね。
お歳暮は継続的に贈るもの
お歳暮は年末に贈るものなので、「今年も1年お世話になりました」という挨拶や感謝が込められています。
ただ気を付けたいのは、一度きりで済ますたぐいの贈り物ではないということです。
一度贈ったら来年も再来年と継続的に続けるのがお歳暮の特徴です。
少なくとも数年は続ける気持ちがなければ、はじめから贈るべきではありません。
やめるときも気を使いますからね。
継続する気はないけれど感謝の気持ちを示したいなら、お歳暮ではなく単なる贈り物として届けましょう。
単発だと思えば相手にもそこまで気を使わせません。
みんなは誰に贈っているの?
お歳暮のCMを目にすると他の人は誰に贈っているのか気になりますよね?
あれ?うちは全然贈っていないけど大丈夫かしら、と不安になります。
「誰にお歳暮を贈っていますか?」というアンケートでよく挙がる回答は以下のようなものです。
- 兄弟夫婦
- 親戚
- 仲人
- 仕事関係(会社の上司・取引先)
- 習い事の先生
もちろんこのすべてに贈っている人は少数派です。
地域ごとの習慣や住んでいる場所も影響します。
歩いて行ける距離に実家があれば、お歳暮を贈るのもなんだか変な感じがしますよね。
両親・義両親
お歳暮の本質からすると両親に贈るのは不自然な気もしますが、毎年欠かさない人も多いです。
とくに結婚してからは「親に贈るのが常識だ」という考えの人も少なくありません。
ちなみに私は実家が遠くてめったに会えない距離なので、自分の両親とお世話になった叔母に贈っています。
元気にやってるよのサインみたいなものです。
お歳暮とするのは他人行儀でいやなので、掛け紙も無地で『ウィンターギフト』と自分で勝手に呼んでいます(笑)。
逆に主人の実家はすぐ近くで義両親にもしょっちゅう会うので贈りません。
たぶん贈ればもったいないからやめるように言われるでしょう。
親戚
親戚にお歳暮を贈るのはあまりおすすめできません。
とくに、なんとなく義理で贈り始めるのはやめたほうがいいです。
周りの友人に聞くと何人かは親戚に贈っている人もいました。
しかし親戚へのお歳暮を負担に感じている人が結構います。
いつの間にかお互いに贈り合う形になってしまって、やめるタイミングが難しくなっちゃうんですよね。
親戚の数が多ければ金銭的負担も馬鹿になりません。
仲人
お世話になった仲人さんにお歳暮を贈るのは自然です。
ただいつまで続けたらいいのかは気になりますね。
一般的に仲人へのお歳暮お中元は、3年が一つのやめる目安と言われています。
3年で恩を返したと考えるのは薄情な感じがします。
そうではなく、3年経って「夫婦として(仲人の)バックアップなしでもなんとかやっていけそうです」という表明だと考えるとやめやすいのではないでしょうか。
ぷつりと連絡を絶たずに年賀状・暑中見舞いに切り替えることは失礼ではありません。
もちろん恩を感じている相手には長く贈り続けても構いません。
うちでも仲人さんには金額的に無理のない品を贈り続けていますよ。
習い事の先生
習い事の先生にお歳暮を贈る必要はないでしょう。
中には贈る方もいるようですが、生徒で贈る人と贈らない人が混在する状況はあまり良くありません。
無用なトラブルのもとになります。
例外として、生徒ほとんどがお歳暮を贈っている状況ではそれに合わせたほうがいいでしょう。
生徒というよりは師匠と弟子に近い上下関係の厳しい習い事だとありえます。
カルチャーセンターや子供の習い事くらいでは不要だと思いますよ。
お歳暮を贈ってはいけない人は?
お歳暮に「絶対にこの人には贈るべき!」というルールはありません。
しかし逆に、贈ってはいけない人はいます。
職場の上司
ひと昔前までは上司や取引先担当者にお歳暮を贈るのは当たり前のことでした。
しかし今は、お歳暮を贈る行為をはっきり禁止している企業も多くあります。
このような社内規定がある会社でお歳暮を贈ってはいけません。
周りの評価が下がるのはもちろん、贈った上司にも「決まりを守らない人物」の烙印を押されてしまいます。
またたとえ規定がなくても、周りが誰も贈っていない状況で自分だけ贈るのは褒められる行為ではありません。
「上にいい顔をしようと思っている」と思われてしまう場合があります。
お歳暮をどうするかは同僚などに確認して社風に合わせましょう。
学校の先生
学校の先生にはお歳暮を贈ってはいけません。
公務員は倫理規定で「利害関係者からの金銭・物品・不動産の贈与を受け取ることを禁止」とされているからです。
たとえ贈る側に下心がなくても、誤解を受けないように間違いなく返却されます。
お歳暮を贈ることが迷惑行為になってしまいます。
わかりやすく禁止されているのですから、気持ちを押し売りするのはやめましょう。
病院の医師
病院も今ではお歳暮の受け取りを禁じているところが増えています。
それでも昔の名残で今も医師に贈り物をしたがる人は少なくありません。
それをいちいち固辞したり礼状を書いたりするのは大変な手間です。
しかも下手に物を受け取ればどんなトラブルを引き起こすかもわかりません。
先生にとって迷惑でしか無いのでするべきではないでしょう。
もちろんお歳暮を贈ったからといって便宜をはかってくれるようなことはありませんよ。
喪中の方へのお歳暮は?
ちょっと迷ってしまうのが喪中でのお歳暮の取り扱いですね。
そもそもお歳暮はお祝い品ではありません。
なので自分が喪中の場合は、お歳暮を贈ることに何も問題はありません。
一年の感謝を伝えるものなので、喪中の方に贈っても(本来は)大丈夫です。
しかし、お歳暮をどう捉えるかは相手次第のところがあります。
私なら喪中であることがわかっているなら暮れのお歳暮は贈りません。
少なくとも忌中(49日前)は絶対に避けます。
お歳暮は控えて、年が明けてから寒中見舞いとして贈るのが良いのではないでしょうか?
喪中に年賀状はNGですが寒中見舞いのはがきなら失礼に当たらないんです。
寒中見舞いでギフトを贈ることも可能です。
まとめ
お歳暮はほいほい誰にでも贈るものではありません。
これから何年も贈り続けていいという人を思い浮かべることで、誰に贈るかは自然と決まってくるのではないでしょうか。
それと贈ってはいけない相手には気をつけてくださいね。