自営業の方にとっては経費に関するレシートは保管しておく必要がある大切なものです。
一般の家庭でも、家電購入のレシートが保証書の日付代わりになっていたりしますよね。
意外にレシートを長期保管しておく機会はあるものです。
ところが、数年経って取り出してみたらレシートの文字が消えてしまっていた、なんて経験はありませんか?
今回はレシートの保管方法について解説します。
レシートの字が消える原因
レシートやFAXの印刷用紙などには感熱紙が使われています。
感熱紙は文字が印刷されているように見えますが、実際は熱に反応させた化学変化で変色させています。
あぶりだしみたいなものですね。
不安定な印字なので熱や光、時間の経過などの影響で薄れてしまいます。
感熱紙は化学薬品にも弱くて、消毒用アルコールがかかっても真っ黒に変色してしまいます。
ATMの領収書などに使われている変色しにくい感熱紙もあります。
ですが、まだ普通の商店では一般的ではありません。
レシートはそもそも長期保存に向いていないんですね。
万全対策はコピーやスキャナー
文字が消えるといっても、現在一般的に使われているレシートは性能も上がっています。
紙質や保存方法にもよりますが1~2年で消えてしまうようなことはありません。
写真のレシートは1年半ほど経過したものです。
かすれはありますがそこまで劣化はしていないですよね。
ですが、このまま何年も問題なく読めるかというとそこまでは信用できません。
やはり少しずつ印刷は薄くなっていきます。
私の保管方法だと3年はイケそうですが5年越えると厳しそうです。
経費の領収書は原則7年の保管義務があるので、万全を期すならコピーをとっておくのが安心です。
紙へ印刷してもいいですが、かさばるのでスキャンしてデジタル保存がいいでしょう。
スマホで写真を撮っておくのでもかまいません。
★電子データとレシート両方を保管
ちなみにコピーがあればレシートを捨てていいわけではありません。
あくまで読めなくなった時の保険としてコピーで記録しておくというわけです。
電子データだけで確定申告をするには、前もって税務署へ申告しておく必要があります。
制度が変わって電子化の流れが進んでいるとはいえ、まだ面倒な手続きが多く紙の申告の方が楽なのが現状です。
レシートを保存するおすすめ便利グッズ
ただ現実問題として、レシートを1枚1枚コピーしておくのは面倒ですよね。
文字が消えないように保管に気を使うほうが手間は少ないです。
便利グッズを使った消えにくい保存方法を紹介します。
★ジップロック
要はレシートをできるだけ空気に触れさせなければ長持ちするわけです。
保存という点だけ考えればジップロックで十分です。
こんな小袋に入れておくだけで印字は消えにくくなります。
デメリットは、レシート数が増えると後で整理するのが面倒なことですね。
逆にダメなのが財布に入れっぱなしにすること。
空気にも触れやすいですし体温や湿気の影響を受けやすく、文字が消えやすいです。
★専用のクリアファイル
後の整理のしやすさなら専用ファイルが断然優れています。
時期や項目ごとに仕分けしておけば申告時の手間を大幅に省くことができます。
光も空気もシャットアウトするので文字も消えにくいです。
まとめ
レシートの保存方法についてまとめました。
文字を消さないためには空気や光になるべく当てないことが大切です。
もっとも、あと数年もすれば電子化が完全に進んで紙のレシートはほとんどなくなってしまいそうな気もしますけどね。