お気に入りの洋服も、着ているうちにどうしても毛玉が目立ってきてしまいます。
別に不衛生ってわけではないですが、見た目はかなり悪いですよね。
毛玉だらけの服を着ていたら百年の恋も冷めるくらいのマイナスイメージです。
かといってガリガリ毛玉を取り除けば服がどんどん薄くなってしまいます。
できれば毛玉はできる前に予防したいものです。
そこで今回は毛玉のできる原因から考える予防方法を解説します。
できてしまった毛玉の簡単な処理方法も一緒にご紹介しますよ。
どうして毛玉ができるの?
服に毛玉ができるのは摩擦のせいです。
日常生活の中で衣類は様々な摩擦を受けます。
重ね着をすることで衣類同士がこすれ合ったり、パソコンのキーボードを打てばテーブルと袖の部分が何度もこすれますよね。
ショルダーバックは肩を、リュックを背負えば背中に当たります。
ただ腕を振るだけでもわきの下の生地はお互いに触れ合ってこすれます。
自分一人だけでもこれだけの摩擦が起きているわけです。
こすれるたびに衣類の表面には繊維の毛羽立ちができます。
毛羽立つと整列していた繊維がよれて集まります。
その結果、集まった繊維が玉になってしまいます。
素材が強いと毛玉率アップ!?
素材によっても毛玉のできやすさに違いがあります。
ひとことで言うと丈夫な素材ほど毛玉になりやすいです。
丈夫な素材というとポリエステルやアクリルに代表される合成繊維があります。
逆に綿・ウール・カシミヤ・シルクのような柔らかい動物繊維は毛玉ができにくいです。
ただし綿やウールが合成繊維と組み合わさった混紡の繊維は毛玉ができやすいです。
イメージだと柔らかいほうが毛玉になりやすそうな気がしますよね?
しかし繊維の強度が低いとできた毛玉が目立つ前に落ちてしまうんです。
丈夫な繊維では毛玉はどんどん大きくなりいつまでも落ちません。
なので、あの見た目の悪いつぶつぶが溜まってしまいます。
毛玉予防の方法
ブラッシングする
毛玉予防の一番の方法はブラッシングです。
繊維が乱れて絡まったのが毛玉の正体。
さすがに毛玉になった繊維を戻すのは難しいですが、乱れた初期段階ならブラシでならすことができます。
繊維が乱れているのは着用時です。
脱いだらすぐにブラシをかけるのが効果的ですよ。
汚れを落とすこともできますので、毎日の習慣にできるといいですね。
イメージとしては髪に櫛を入れるように、同一方向に優しくブラッシングします。
ゴシゴシ力を入れると毛羽立ちをすすめて逆効果になってしまいます。
洗濯時はネットに入れる
洗濯機の中も摩擦が起きやすい場所です。
毛玉がつきやすい服は洗濯ネットを使いましょう。
他のものを入れるとこすれるので1つのネットに入れる服は1つだけです。
さらに衣類を裏返して入れると表面の摩擦はかなり防げます。
洗濯コースは「おしゃれ着コース」「手洗いコース」「ドライコース」など衣類を優しく扱ってくれるコースを選んでください。
衣類を休ませる?
よくカシミヤのようないい服は一度着たら休ませると毛玉になりにくいといいます。
これは2つの意味があります。
お気に入りは何度も着たくなるものですが、連続して着ればそれだけ摩擦が加わる機会も増えてしまいます。
なので、着用頻度を落として服への負担を減らしましょうという意味。
もう一つは湿気です。
脱いだばかりの服は湿気が残っています。
湿気は生地を傷める大きな原因の一つです。
そのまま収納してしまうと虫食いの原因にもなりますね。
着用した服はハンガーにかけて湿気を飛ばすと傷みにくくなるんです。
つきかけたシワが伸びるというメリットもあります。
休ませると言ってもそのままタンスに収納しちゃだめですよ。
上着サイズはゆったりに
意外に見落としやしのが上着との摩擦です。
重ね着をすれば摩擦は避けられませんが、上着サイズが小さいと下の服への負担はより大きくなります。
余裕のあるサイズならそのぶん摩擦も減って毛玉もできにくくなります。
お気に入りの服にはゆったり上着を合わせるコーディネートを心がけたいですね。
毛玉予防スプレーを使う
毛玉を予防する専用スプレーも販売されています。
毛羽立ちを抑えて繊維が絡み合うのを防止する効果があります。
なので、すでに毛玉のある服や毛羽立ちかかっている服には効果薄。
使うなら服が新品に近いきれいな状態からがいいでしょう。
さらに摩擦で効果は減っていくので着るたびにスプレーが必要です。
これ1本で大丈夫というよりは、他の予防法とあわせて大事な服をガードするという使い方がいいと思います。
簡単な毛玉の取り方
残念ながら毛玉になってしまった繊維は戻せないので取り除くしかありません。
毛玉の取り方はいろいろありますが、一番ダメなのが引っ張ってちぎること。
下の繊維までごっそり抜けてしまって生地が薄くなります。
もっとも安全なのがハサミで毛玉だけ切る方法です。
毛玉の部分をそっと持ち上げて切り落とします。
もちろん毛玉取り機でも効果は同じですが、電動だと高級な服には使いづらいですよね。
失敗して穴を空けてしまった話もよく聞きます。
ブラシやカミソリでこすり取る方法は楽ですがどうしても無事な繊維まで毛羽立たせてしまいます。
ハサミなら手間がかかりますが服本体へのダメージは少なくすみますよ。
安物ならスポンジで
毛玉だらけになった安いセーターはハサミでいちいちカットしていられません。
かといってブツブツがついたまま着るのはイヤですよね。
おすすめなのは台所用スポンジでこする取り方です。
簡単にごそっと毛玉を取ることができます。
ただ生地は毛羽立つのでいい服にはやらないほうがいいやり方です。
まとめ
生地の摩擦を全く起こさずに生活するのは不可能です。
それより日々のお手入れや洗濯に気を使って上手に予防していきましょう。
できた毛玉はハサミでチョキン!
お気に入りの衣類を長持ちさせましょうね。