手軽に飲めるインスタントコーヒーですが意外に余らせてしまうことが多いものです。
普段飲まない人がギフトでもらうとなかなか減りませんよね?
で、いつの間にか賞味期限が切れてしまったりします。
実際のところ、期限切れのインスタントコーヒーは飲まないほうがいいのでしょうか?
今回は開封・未開封それぞれのインスタントコーヒー賞味期限について解説します。
飲めなくなったコーヒーの再利用方法もあわせて紹介しますね。
賞味期限切れコーヒーは飲んでも平気?
賞味期限はあくまでメーカーが美味しさを保証してくれている期間です。
消費期限と違って過ぎたら急に飲めなくなるというものではありません。
しかしインスタントコーヒーは開封したかどうかで日持ちは大きく変わります。
未開封ならかなりもつ
コーヒーを販売しているメーカーではQ&Aなどで「賞味期限切れの物を飲むことはお勧めしません」と書いてあります。
まあ立場的に飲んでOKとは書きづらいですよね。
ですが実際は、開封していなければかなり長期間変わらない味を楽しめるようです。
密封の技術が高いので劣化がゆるやかなんですね。
ネット上には「蓋のフィルムを剥がさない状態で賞味期限を4年過ぎたものを飲んだけれどなんともなかった」という声もあります。
4年はともかく1年くらいの超過なら神経質になる必要はないでしょう。
開封したら2ヶ月程度
逆に開封済みのコーヒーは意外なくらい日持ちしません。
開けた瞬間から香りや風味の劣化が進んでしまいます。
賞味期限とは関係なく開封してから1ヶ月、どんなに遅くても3ヶ月くらいの間には飲み切ったほうがいいでしょう。
お腹を壊す可能性は低いですが、味はめちゃめちゃ落ちます。
また湿気によってカビが生えたり虫が湧いたりする確率もゼロではありません。
安全面からも開封後の長期保存はおすすめできませんね。
粉が固まったけど飲める?
保存状態が悪いとコーヒーの粉が固まってダマになってしまうことがあります。
目安として瓶を振って粉に戻る程度ならまだ飲むことができます。
ダマのまま戻らない状態なら、味が落ちているので飲まないほうがいいです。
白いカビのような物が出たけど?
粉の表面に白くて細い謎の物体が出ることがあります。
黒いコーヒーに白い異物はかなり目立ちますよね。
ですがこの白い物はカビではなく、コーヒー内のカフェインが結晶化したものと思われます。
こちらも瓶を振ると元に戻ることが多いです。
戻らないときは味が劣化したままなので飲まないほうがいいでしょう。
★インスタントコーヒーと挽き豆の違いは?
挽き豆はその名の通り焙煎したコーヒー豆を粉にしたものです。
粉とは言え豆なので長期保存はできません。
コーヒーを抽出しないと飲めませんし出し殻も出ます。
一方のインスタントコーヒーは一度抽出したコーヒーを乾燥させて粉にしたものです。
お湯で戻せばそのまま飲めますし出し殻も出ません。
水分を飛ばしてあるので豆に比べて日持ちもいいです。
手軽な反面、一度淹れたコーヒーを戻すので風味は格段に落ちます。
開封したインスタントコーヒーを長持ちさせるには?
開封したコーヒーもひと工夫することで日持ちを伸ばせます。
少しでも長持ちさせる保存法を紹介します。
蓋をしっかりと閉める
コーヒーに湿気は大敵です。
蓋は毎回しっかりしめましょう。
しめたつもりが結構ななめになってしまっていないときがあるんですよね。
袋入りのコーヒーの場合はなるべく中の空気を抜いて封をします。
フィルムは中心だけ空ける
瓶入りコーヒーの口にある紙のフィルム。
あのフィルムの開け方でも日持ちが変わります。
ポイントは瓶の縁にできるだけ凹凸を作らないこと。
一部だけ剥がすとフィルムが残った部分との間に段差ができて蓋をしめたときに隙間が空いてしまいます。
フィルムを完全に剥がす。
中心だけあけて瓶の縁は完全にフィルムを残す。
段差ができにくいこのどちらかの開け方を選びましょう。
濡れたスプーンを使わない
粉をすくうのに濡れたスプーンを使うのはNGです。
洗ったばかりのスプーンとかね。
コーヒーの湯気にさらされたスプーンを使うのもよくありません。
湿気がうつって固まりやすくなってしまいます。
戸棚で保存
コーヒーは光でも変質します。
少しでも劣化を避けるために直射日光は避けましょう。
戸棚に入れて保存します。
冷蔵庫に入れない
インスタントコーヒーを冷蔵庫で保存するのはおすすめできません。
冷蔵庫にはいろいろな食材の匂いが充満しています。
コーヒーは匂いがうつりやすいのですぐ香りが悪くなります。
さらに冷えたコーヒーを取り出して常温に戻ると急な温度変化で結露が発生します。
そのせいであっという間に湿気ってしまうんです。
インスタントコーヒーの再利用方法
さすがにカビが生えたコーヒーは捨てるしかありません。
ですが味が落ちたコーヒーなら他にも使いみちはありますよ。
消臭剤・除湿剤代わりに使う
コーヒーは臭いや湿気を吸いやすいので消臭・除湿に役立ちます。
使い捨てのティーパックに粉をつめて気になる場所に置いておくだけ。
下駄箱やトイレなど臭いや湿気が気になるポイントに置きましょう。
1ヶ月程度で粉を入れ替えます。
灰皿や生ゴミ入れの消臭に使うならそのまま粉を投入するだけでOKです。
どうせ飲めないので大胆に使えますよね。
芳香剤として使う
古くてもコーヒーはとても香りがいいものです。
香りが残っているうちは100均の小瓶などに入れ替えてお部屋に置いておくと、芳香剤の役割も果たしてくれます。
出来合いの芳香剤よりおしゃれに見えるのがいいですよね。
同時に湿気や気になる臭いも吸い取ってくれますよ。
染料として使う
味は落ちてもコーヒー染めに使うなら何の問題もありません。
コーヒーで布を染めるのは難しいですが、紙や木製グッズは色が定着しやすく初心者向きです。
レターセットを染めると古文書のような色合いの手紙が出せますよ。
他の料理に使う
飲むにはイマイチでも香り付けやコク出しには十分使えます。
★カレーの隠し味に
これは有名な方法ですよね。
インスタントコーヒーを入れるだけでコクが増します。
入れすぎると不味くなるのでスプーン1~2杯で。
★コーヒーゼリー
ゼリーのコーヒーは苦いほうがおいしいですよね。
ミルクゼリーと組み合わせるとモノトーンのお洒落なデザートができます。
★シフォンケーキ
焼き菓子ならコーヒーの質はほとんどわかりません。
パンやホットケーキに混ぜても美味しいですよ。
★ティラミス
コーヒーを使うスイーツといえばティラミスです。
上にかける粉は味を感じやすいのでココアパウダー使ったほうがいいかも。
まとめ
未開封なら数年は問題なし。
開封するとすぐ味は落ちますが悪くなる可能性は低いので神経質にならなくて大丈夫です。
保存法に気をつけて味が落ちたら他の利用法で使い切りましょう。