喪中の人に年賀状を出してしまった。
年賀状の投函も終えてほっと一息。
投函後に喪中はがきが届いたり、お知らせがあったのにうっかり一括発送してしまったのにあとで気づくことがあります。
失礼なことをしてしまったと慌ててしまいますよね。
今回はそんな喪中相手に年賀状を出してしまった時の対応について解説します。
喪中に年賀状を受け取っていけないわけではない
まず覚えておいてほしいのは、喪中の人が年賀状を受け取っても何か悪いことが起きるわけではないということです。
喪中はがきはあくまで「こちらからは新年のご挨拶は控えさせていただきます」という意思を示すお知らせです。
そこに「あなたからの年賀状は受け取りません」という意味は含まれません。
手違いで送ってしまったからといって必ずしもマナー違反になるわけではないのです。
ですから必要以上に気に病むことはありません。
とは言え、近しい人を亡くした人にはお祝いごとの年賀状を送るのはふさわしくありません。
少なくとも相手は返事を出すことができないので余計な気を回させることになります。
年賀状を差し控えるのが普通ではあるので、何かの形で非礼を詫たほうがいいでしょう。
大変な失敗というよりは、ひとこと「失礼しました」があったほうがいいくらいの感覚です。
喪中の相手に年賀状を出してしまったら
★年賀状の投函後に喪中はがきが来た
年末近くに不幸があったケースでは喪中はがきの到着が遅いこともあります。
このケースで年賀状を出してしまうのは不可抗力で仕方のないことです。
相手も「喪中はがきが間に合わなかったんだな」と理解してくれるでしょう。
急いでお詫びの電話をかける必要はありませんが、年明けに寒中見舞いで一言詫びると丁寧です。
★喪中はがきが来ているのに発送してしまった
早めに喪中のお知らせを受けていたのに年賀状を発送してしまうのはあまりよくありません。
自分のミスで送ってしまったことは相手にもわかるので、気づいたらすぐに電話でお詫びを伝えましょう。
その上であらためて翌年に寒中見舞いを送ります。
誤発送を止める方法
実は誤って送った年賀状をキャンセルする方法がないわけではありません。
郵便局に取り戻し請求をすることで、投函済みの年賀状を配送前に戻せることがあります。
取り戻し請求をするには500円前後の料金と本人確認が必要になります。
これでうっかり発送も大丈夫と言いたいところですが、年賀状の時期は郵便物が爆発的に増えるので請求を出しても戻せる確率は低めです。
どうしても届くとマズイことになりそうな相手への年賀状だけ、ダメ元で請求してみてはいかがでしょう?
寒中見舞いには何を書けばいいの?
寒中見舞いは年賀の意味を込めないので喪中の方へ送っても問題ありません。
喪中時の年賀状がわりによく使われます。
喪中なのに年賀状を出してしまった場合はこんな内容を書くのがいいでしょう。
- 年賀状を送ってしまったことに対するお詫び。
- 喪中の相手を思いやるお悔み。
- 結びの挨拶。
寒中見舞いには新年をお祝いするような言葉は使うべきではありません。
『賀』の文字も省くべきなので年賀状のことは『年始状』と表現しておきます。
ハガキのデザインも、お正月や干支を思わせるようなイラストなどは入れないようにします。
無地のハガキか寒中見舞い用のデザインがされたもので出してくださいね。
寒中見舞いについて詳しくはこちらの記事をごらんください。
寒中見舞い文例
寒中お見舞い申し上げます
御尊父様がご逝去とのこと、存じ上げず年始状を差し上げてしまい、大変失礼いたしました。
遅ればせながら、心よりご冥福をお祈り申し上げます。
寒い日が続いております。どうぞご自愛ください。
平成○○年 一月
亡くなった方と相手の続柄に応じて文面を変えてください。
もしわからなければ、「御喪中をわきまえず年始状を差し上げてしまい…」としておけば問題はありません。
ちなみに寒中見舞いでお悔やみの言葉をくどくど述べるのはよくありません。
物足りないくらいシンプルな文面のほうがいいですよ。
まとめ
手違いで年賀状を出しても致命的なマナー違反というわけではないのでその点は安心してください。
ただ、お詫びの気持ちをどこかでサラリと伝えることが大切です。
年賀状を受け取った喪中の相手の気持ちを思いやり、寒中見舞いでしっかりフォローしましょう。