毎年猛威をふるうインフルエンザ。
自己防衛のためにも予防接種は欠かせませんよね。
ただ困ってしまうのが注射後の「激しい運動は避けてください」という注意です。
激しい運動と言われてもどのくらいなのかイマイチ見えてきません。
ちょっと息切れするくらいでダメなのか?
距離でいうと何メートル走ったら悪影響?
午後にはヨガ教室に行きたいけど大丈夫かしら?
今回はそんなインフルエンザ予防接種後の運動について解説します。
この記事内容は、一般的なインフルエンザワクチン(不活化ワクチン)を接種する前提で書いてあります。
新型コロナ用のメッセンジャーRNAワクチンには当てはまりません。ご注意ください。
予防接種の後はなぜ運動を控えるの?
インフルエンザワクチンの予防注射を受けた後、24時間は運動を控えるように注意喚起が出ています。
これはワクチンによる副反応が出るのが接種後24時間以内と言われているからです。
副反応は微熱やけだるさ、皮膚のかゆみなど軽度のものからショック状態になる重篤なものまで様々です。
現実的にはインフルエンザの予防接種でひどい副反応が出る可能性は低いです。
体にインフルエンザウイルスを入れて免疫を作るのが予防接種の仕組みですが、ウイルスの毒素はちゃんと無効化されています。
運動して抵抗力が落ちたからウイルスが活動してインフルにかかる、なんてことはありえません。
それでも体調を崩す確率はゼロではありません。
もし運動して倒れたら、その原因が運動にあるのか注射のせいなのかが分からないと対応が遅れます。
そのため予防接種後には具合が悪くなりそうな行動を慎むように指導されるのです。
激しい運動ってどの程度?
どこの病院でも予防接種のあとは激しい運動をしないように注意されます。
でも激しい運動といわれても漠然としてわかりにくいですよね?
これは、日常生活の範疇を超えたもの・体調を崩す人が多い競技と考えるとイメージしやすいと思います。
ありがちな運動を一つ一つ見ていきましょう。
散歩・買い物
ちょっとした散歩や買い物くらいは問題ありません。
日常生活の一部ですからね。
10キロ先のスーパーに走っていく、みたいな極端な行動をしない限り激しい運動とは言えません。
マラソン
マラソンはあきらかに日常行為から逸脱しています。
マラソン大会でも具合が悪くなって運ばれる方いますよね。
激しい運動なのでやめたほうがいいでしょう。
毎日走っているジョギングだと微妙ですが、注射の当日は避けたほうが無難です。
プール
プールは予防接種後に避けるべき運動のナンバーワンといえます。
効率よく運動できるのがプールのいいところですが、そのせいでいつの間にか負担が大きくなります。
子供の頃、学校のプールに入るのに家で体温を計って報告していませんでしたか?
普段の体育ではいちいちそんな事しませんでしたよね。
それだけプールはハードなスポーツだということです。
針の跡からプールの雑菌が入る心配もあります。
ゴルフ
朝に予防接種をしてそのままゴルフに行く人はいないと思います。
翌日にゴルフの予定がある…これは基本的に大丈夫でしょう。
前日の遅い時間に注射していると24時間たたないので、念のため医師に聞いておくのが望ましいです。
また、打ちっぱなし程度なら接種当日に行っても問題ありません。
ヨガ
健康のためヨガに通っている方もたくさんいますね。
こちらは普段通っているなら問題のない範囲と考えてよさそうです。
ただしホットヨガとなると汗の量も多くなり日常生活からはちょっとかけ離れます。
たまに体調を崩す人の話も耳にします。
注射した当日はやめておきましょう。
筋トレ・ジム通い
スポーツジムに通うのは激しい運動の範疇に入ります。
ジムで具合が悪くなる人もまれにいますよね。
注射したその日は休むか軽いメニューで終わらせるのがいいでしょう。
自宅の筋トレとなるとケースバイケースですが、汗をダラダラかくほどするべきではありません。
それと注射した腕に負担がかかるような腕立て・鉄アレイはやめておいたほうが良さそうです。
飲酒
運動ではありませんが当日の飲酒は慎むべきです。
これは予防接種のガイドラインにも明記されています。
酒で薬の効果が変わるという話ではなく、急性アルコール中毒など体調を崩す可能性があるからです。
倒れてもそれが注射のせいなのか酒が原因なのかわかりにくくなるのがよくありません。
一滴も飲むなというほどではありませんが、好きこのんで飲み会に出るのはどうかと思います。
子供に予防接種を受けさせたら?
やはり不安なのがお子さんに予防接種を受けさせた時ですよね。
授業・部活・遊びと何かと運動する場面は多いですから。
とくに朝に注射してその後学校に行くときはどうすべきか迷います。
- 先生に予防接種したことを報告。
- 医師にも通学することを報告。
- 注射後すぐに行かず30分は様子を見る。
30分様子を見るのは大きな副反応がそのくらいで出やすいからです。
体調の変化を感じたらすぐ病院に戻って指示をあおぎましょう。
大切なのは自己判断せずに医師に相談することです。
学校の先生に報告しておけば何かあったときの対応もスムーズです。
体育の授業も内容によっては見学させてくれるでしょう。
ないとは思いますが、マラソン大会・球技大会・プールの授業などあきらかに激しい運動は休ませる前提で注射を受けましょう。
というより大きなイベント日には予防接種は受けないようにするべきです。
成績にも影響しますし一人休ませるのはかわいそうじゃないですか。
まとめ
ガイドラインが「激しい運動」とあいまいな書き方なのはどうしても個人差があるからです。
運動不足な人と鉄人アスリートを並べるのは無意味ですからね。
走っていいのは何キロまで、とは示せないのもわかります。
ここの記事に書いたOK・NGの種目もあくまで目安の一つでしかありません。
注射当日は自分なりの無茶しないラインで生活してくださいね。