クリスマスなのに何も予定がない。
彼氏が何もしてくれない。
と嘆く女性をよく見かけます。
しかし、クリスマスに何もしないのは決して悪いことではありません。
手の込んだ準備をしてくれるから愛情があるとも限りませんよ。
むしろマイペースな付き合いを続けるカップルの方がかえって長続きしたりします。
とは言え、こういう意見はなんとなく負け惜しみに聞こえてしまうもの。
そこで今回は、クリスマスに何もしないのは悪くない論理的な理由を紹介します。
クリスマスを恋人と過ごすのは少数派
そもそもクリスマスに何もないことを気にするのは、周りと比較しての気持ちでしょう。
周りは幸せいっぱい。
なのに自分の彼氏だけがクリスマスに何もしてくれない…。
12月が近づくにつれてテレビ・雑誌でロマンチックな特集がたくさん組まれるので、日本中のカップルがクリスマスをともに過ごしているように思えてしまいますからね。
他人と比較してうらやましく思うのは仕方ありません。
しかし実際には、クリスマスにあえてデートをしないというカップルは想像しているよりたくさんいますよ。
リサーチプラスによるクリスマスの過ごし方に関する調査(2017)によると、
クリスマスを一緒に過ごす相手で一番多かった答えは家族(全世代データ)。
未定・一人と続いて、恋人(配偶者)と過ごす人は4位で10%弱しかいませんでした。
もっとも恋人と過ごす人が多かった20代女性のデータですら20%で家族や未定より下です。
20代男性にいたっては恋人と過ごすのは15%。
つまり、適齢期の男女でも5人中4人は恋人と過ごさないということです。
印象よりはるかに多く感じませんか?
うらやましがってもいいけど、そこまで嘆き悲しむほど不幸ではないことはわかりますよね。
みんなイベントにそこまで力いれていない
クリスマスに恋人と過ごさない人が8割以上もいるなんて信じられないと思うかもしれません。
でもよくよく考えてみると、イメージよりはるかに盛り上がっていないイベントはクリスマスに限らずたくさんあります。
たとえばバレンタイン。
- 山ほどチョコをもらう素敵な先輩。
- そわそわする男子。
- 下駄箱に入れられたチョコレート。
- 友達が見守る中、決死の告白をする女子。
学園ドラマやマンガでこういうバレンタイン話は鉄板のエピソードですが、現実の学校であんなことないですよね。
私の中学高校時代を思い返してみても、チョコレートを持ってくる子のほうが少なかったんじゃないかなと。
たとえば初詣。
元旦には各地の神社からとんでもない混雑ぶりが中継されます。
なんだか初詣に行かないことを後ろめたく感じてしまうほど。
でも本当は、参拝客よりテレビで見ている人数のほうがはるかに多いわけです。
ハロウィンも同じようなものでしょう。
テレビで見るような、がっつりコスプレして街に繰り出す人なんて私の周りには一人もいません。
人混みをみるとついそっちが多数派なのではと錯覚してしまうんですよね。
クリスマスもメディアでの盛り上げ方とは裏腹に、冷静に過ごしている人が多いというわけです。
「クリスマス=恋人との日」はバブル期の企業戦略
そもそもクリスマスはキリストの生誕祭です。
海外では恋人とのイベントというイメージはほとんどありません。
日本のクリスマスも、昭和の時代には家族団らんで迎える行事というイメージが強くありました。
1970~80年代のクリスマスには、まるでサザエさんに出てきそうな古き良き日本の家族の様子がそこかしこに見られました。
私も子供の頃は、ベタに枕元へ置かれたプレゼントを見つけて喜んだものです。
このころのクリスマスに、今のような恋人と過ごす日というイメージはありませんでした。
恋人と過ごす人もいたはずですが、決して多数派ではなかったという感じです。
それが変わったのが80年代半ばから90年代のはじめごろ。
バブルの時代です。
生活が豊かになって欲しい物が減ってきた日本人相手に、企業は新たな需要を生むためのいろいろな戦略を仕掛けてきました。
クリスマスは恋人と過ごす日というイメージ付けも戦略の一つです。
家族団らんで過ごされてはケーキやおもちゃしか売れません。
そこにロマンチックなドラマやCM、流行歌をバンバン流すことであっという間にイメージを変えてしまいました。
今と違って財布の紐がゆるゆるの時代ですから、若者は恋人のためにはお金を惜しみません。
クリスマスには車で高級店のディナー。
高価なプレゼントを渡してそのまま夜景の見えるホテルで一緒に過ごす。
戦略は見事にはまり、このようなデートを用意できなければ男にあらず、みたいな風潮になりました。
車といえばデートカー(死語)、ホテルは赤プリ、プレゼントはティファニーのハートネックレスやカルチェの三連リング。
テレビ・雑誌・マンガからこういう情報がじゃぶじゃぶ溢れていたので、当時子どもだった私でも覚えています。
有名店やホテルのクリスマス・イブは1年以上前から予約で埋まっている、なんて噂もありましたね(本当なのかは知りませんが)。
でその後、バブルははじけて不況の時代が長く続きますが、なぜか「クリスマス=恋人と過ごす」の習慣だけは残りました。
昔ほどの煽りはなくなりましたが、今でもクリスマスの情報といえばロマンチックな物が大半ですよね。
ぶっちゃけて言えば、いつの時代も恋心はお金になりやすいので企業にとっては都合のいい習慣なんです。
そう考えると、クリスマスに恋人と過ごせないことに引け目を感じるのは馬鹿げていますよね。
クリスマスデートのデメリット
どこも混みすぎ
言うまでもありませんが、クリスマス時期(とくに土日)は道も施設もめちゃめちゃ混んでいます。
二年ほど前に所用でクリスマス・イブの表参道を車で通りましたが、ものすごい人手で驚きました。
イルミネーションがきらきらでバブルを彷彿とさせる混雑ぶり。
車道も大渋滞で短い通りを抜けるのにかなり時間がかかったのを覚えています。
非日常的な混雑に直面すると、人のイヤな面が浮き彫りになることがあります。
露骨に不機嫌さを顔に出したり文句を口にしたり。
人とぶつかって揉め事を起こすなんて事態になったら最悪ですよね。
そこまでしてクリスマスに出かけなくてもいいのでは?
理想と現実の差
クリスマスにはレストランの予約もプレゼントの購入も難しくなってきます。
そこそこのディナー、そこそこのプレゼントで妥協するくらいなら、別の機会にしっかりとしたプランでデートしよう。
彼氏はそう考えているのかも。
仕事が忙しい
社会人にとって12月は仕事納めの月になります。
ハッキリ言ってめちゃめちゃ忙しいです。
裏を返せばしっかり仕事をしている男性ほどクリスマスになにかする余裕は少なくなります。
本当に忙しいか手を抜いているかは普段の態度でなんとなくわかります。
彼の事情も考えてあげないといけませんよね。
イベントだけ張り切るカップルは長続きしない
イベントだけやたら力を入れるカップルは長続きしないような気がします。
何のデータも無いので証明はできませんが、私の周りだとそれが顕著です。
とくに結婚までいくようなカップルは地味目に付き合っているパターンがほとんど。
まだ付き合っていたんだ、というようなカップルから結婚の知らせが届いたりします。
- クリスマスには〇〇デート!
- 私たち付き合っています!
みたいな周りにアピールするカップルほど、「あれ?もう別れたの?」というケースが多いです。
やっぱり息切れしちゃうんですかね?
最初は良くても、付き合いたてのテンションで毎回イベントを迎えるのはしんどいものです。
かと言って、手を抜けばとたんに幻滅されてしまうという悪循環…。
私の旦那もイベントごとには無関心なタイプです。
付き合っていた頃はそれを物足りなく感じたりもしました。
でも今では、特定イベントに力を入れるよりも普段の生活で出る気遣いや感謝の言葉の方が長く付き合っていく上では何倍も大事だと思っています。
どっちもパーフェクトにこなしてくれれば言うこと無いんですけどね。
まとめ
もちろんクリスマスを盛大に祝うカップルもそれはそれで全然OK。
でもクリスマスに何もしないからといって卑屈になる必要もありません。
こういうのは価値観の問題なので、何もない=愛されてないわけではありません。
何もしない穏やかなクリスマスもいいじゃないですか。
華やかなデートをSNSにアップしているのを見てうらやましく思うかもしれませんが、その彼が普段も優しいかどうかは別問題ですよ。