保温弁当箱にも付属しているスープジャー。
お弁当でも温かいスープが飲めるので便利ですよね。
ですが心配になるのがスープジャーを夏場に使用することです。
夏にはお弁当をしっかり冷まして持っていくのが鉄則です。
熱いスープを持っていって腐ったりはしないのでしょうか?
今回は夏場のスープジャー使用や傷みにくくするための注意点について解説します。
夏のランチを充実させるのに参考にしてくださいね。
スープジャーは夏場に使ってOK
スープジャーといえば冬に温かいスープを持っていって食べるというイメージが強いですよね。
夏に保温したスープを持っていくと食べる頃に腐ってしまうのでは?
と心配になります。
しかし保温弁当箱を製造しているメーカーのホームページにはこう書かれています。
質問:ランチジャーは真夏も使えますか?
解答:一年中お使いいただけます。
夏でも熱々のごはん・スープ類をたっぷり入れてください。
Q 夏場など暑いときも使えますか?
A 夏場など暑いときでもご使用いただけますが、直射日光の当たるところや車の中など、高温になるところでは使用しないでください。
おかず容器は周囲温度の影響を受けるため、腐敗しやすいものは入れないでください。
このようにメーカーではスープジャーを夏場に使用することを禁止してはいません。
使い方さえ間違えなければ暑い時期でも問題なく使うことができますよ。
真夏にスープジャーを使う時の注意点
スープジャーを使っていいとはいえ、夏場は食べ物が傷みやすいことに変わりはありません。
できるだけ傷みにくくする工夫をして食中毒のリスクを下げましょう。
スープは熱々を入れる
スープジャーには熱々にしたスープを入れましょう。
飲みやすい温度に冷ましたスープを入れると傷みやすくなります。
食べ物が傷むというのは、付着している微生物が増えて食べ物が変質してしまうことです。
微生物は何にでも付いていますが増えすぎるのが良くないんですね。
そしてこの微生物の増殖は30~40℃で一番活発になります。
夏場の常温保存の温度。
生ぬるいスープくらいの温度です。
食べ物を腐らせないためには、生ぬるい温度になる時間をできるだけ短くするするのが鉄則です。
素早く冷ましたり高温をキープしたりですね。
逆に保温容器で30℃ちょっとをキープするような状態は最悪です。
つまりスープジャーに生ぬるいスープを入れるのは、腐ったスープを製造しているようなものです。
いくら保温機能のあるスープジャーでも少しずつ温度は下がっていきます。
初めから飲み頃に温度を下げてしまうと、菌の増えやすい温度に到達しやすくなってしまいますよ。
★スープジャーの予熱方法
スープがもっとも冷めやすいのは入れた瞬間です。
ひんやりしたスープジャーに触れることで温度は一気に下がります。
予熱をすることで温度低下を抑えることができますよ。
スープを注ぐ前に少量の熱湯をスープジャーに入れます。
くるくるとジャーの壁面にお湯を触れさせて内部を温めます。
30秒~1分ほど放置したらお湯を捨ててスープを入れます。
中がほんのり温かいだけで十分効果があります。
感覚的にはコーヒーを淹れる前にマグカップを温めるのに近いですね。
少量を入れない
スープジャーにはなるべくたっぷりの量を入れましょう。
少量のスープでは冷めやすくなります。
当然冷めれば菌が増殖しやすくなって腐りやすくなります。
自分の使いみちにあった容器サイズを選ぶのも大事ですね。
スープジャーに関しては大は小を兼ねないです。
6時間以内に食べる
予熱ばっちり熱々を注げば菌が増えにくい状態をキープできますが、それでも限度はあります。
スープジャーに入れてから6時間以内に食べるようにしましょう。
前日に作ったスープを翌日のお昼に食べるなら、
【前日】スープを作る。
【前日】手早く冷まして冷蔵庫に入れる。
【当日】朝にスープを加熱する。
【当日】熱々のままスープジャーに入れる。
【当日】お昼までに食べる。
こんな流れになります。
レンジでの再加熱だと心もとないので火を入れて沸騰させたほうが安心ですよ。
6時間を少しでも越えたらダメということはないですが、朝に入れたスープを夜に食べるのはやめたほうがいいです。
一度に食べきる
スープジャーの食べ物は一度に食べきりましょう。
何度もジャーのフタを開ければ温度はどんどん下がります。
また、半端に口をつけて唾液が入り込むと雑菌が増えやすくなります。
ちょっとずつ小刻みに食べるのはよくありません。
冷製スープも一度沸騰させる
夏場だと冷製スープもおいしいですよね。
スープジャーに入れれば冷たいままキープできます。
しかし冷製スープでも必ず一度加熱してからスープジャーに入れてください。
加熱することで菌の数を減らせるので傷みにくくなります。
冷製スープには火を使わないお手軽レシピもありますが、それをそのままジャーに入れるのはNGです。
★冷製スープなら予冷しよう
冷製スープも温度が上がって生ぬるくなると危険です。
あらかじめジャーを冷やしておくことで、温度上昇を抑えられますよ。
スープを入れる前に氷水をジャーに入れます。
冷水をぐるりと回して1分ほど置いておけば予冷完了です。
氷水を捨ててスープを注ぎ入れてください。
高温の場所に置かない
保温機能があるスープジャーでも外気温の影響は受けます。
真夏の車の中や冷房のない部屋など、あまりにも高温になる場所に置くのはやめましょう。
とくに冷たいスープを入れているときには注意が必要です。
乳製品は避ける
夏場のスープで腐りやすいのが乳製品を使ったものです。
シチュー・クラムチャウダー・ポタージュ系など。
乳製品は栄養が豊富なので雑菌も増えやすいんです。
暑い時期には他のスープを入れたほうが安全ですね。
ポタージュでも乳製品なしで作るのがおすすめです。
パッキンは1年で交換
スープジャーのパッキンは消耗品です。
パッキンが摩耗するとスープの漏れや保温機能の低下が起こります。
当然中のスープも傷みやすくなってしまいます。
最悪なのがパッキンをカビさせてしまうことです。
生えたカビを完全に落とすのは難しいですし、そのまま使い続けるのは腐敗の種を撒いているようなものです。
マメに手入れをすればある程度は長持ちしますが、それでも1年くらいを目安にパッキン交換するように心がけましょう。
まとめ
★夏場のスープジャー使用の注意点
- スープは熱々にしておく
- スープジャーにはたっぷり入れる
- 入れてから6時間以内に食べる
- 冷製スープも一度加熱する
- 予熱・予冷で保温機能アップ
- 夏場は乳製品を避ける
- 劣化しやすいパッキンに注意
高温・低温を維持させる。
余計な菌を付けないというのがスープを長持ちさせる基本の方法です。
知っていれば簡単にできることばかりなので、スープジャーを上手に使って美味しい夏ランチを楽しみましょう。