食紅の原料は何?昔の着色料のような危険はないの?

食べ物の彩をよくするのに食紅が使われています。

子供の頃から「着色料は体に悪い」と親に言われていましたが、食紅はどうなのでしょう?

着色料と食紅は違うの?

親が言うような危険性はないのか?

原料は何?

今回は食紅の原料や危険性について解説します。

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食紅とは?

食紅はもともと紅花の色素を使った赤い染料のことでした。

ですが次第に、食用の色素全体を指す言葉として使われるようになりました。

赤の他にも黄・緑・青と様々な色が販売されています。

なので今は食紅=着色料のような意味で使われています。

 

食紅は体に悪い?

食紅は食品添加物の1つです。

食品添加物と聞くと体に悪影響を及ぼす心配が浮かぶかもしれません。

とくに着色料は1,960年代に数多くの製品が使用禁止になった歴史があります。

ある年代から上の世代では「着色=害」というイメージが強いです。

 

ですが食紅含め添加物の安全性については、国がしっかり審査をして健康を害しないものに限り使うことが認められています。

成分の規格や使用基準などもきっちりと定められているんですよ。

 

もちろん国の審査も完璧ではないので、後年になって成分が危険視される物がないとは言えません。

現実に、かつて使っていたけど今では禁止されている着色料もあります。

だからといって「それ見ろ、食紅はすべて危険だ」と極端な考えに走るのはどうかと思います。

いたずらに不安を煽って代替え品をすすめる人がいますが、そっちの製品が安全かどうかは誰にもわかりません。

食品の安全性を確認するには長い期間と多くのデータ数が必要です。

ヒステリックな意見に踊らされず冷静に見極めましょう。

 

食紅の原料は?

あの鮮やかな色が何からできているのか気になりますよね。

食紅には化学的に作られたものと天然素材から作られたものの2種類があります。

 

化学合成で作られた食紅

昔で言うところの合成着色料ですね。

原材料表示を見て「食用○色×号」という番号表記があるのが化学由来の食紅です。

タール色素というものが原料になっています。

もとはコールタールから取り出した成分で作られていたことからこの名前が付きました。

名前はタール色素のままですが、今は主に石油精製の過程で出るナフサから作られています。

どうしても化学合成ということから体に悪いイメージがありますが、そのぶん検査基準は厳しくされています。(指定添加物)

 

天然素材から作られた食紅

植物などから色素を抽出して使うのが天然色素です。

原材料表示を見ると「〇〇素」と原料名表記されています。

赤はベニコウジ色素、黄色はクチナシ黄色素やウコン色素、紫はムラサキイモ色素。

などがポピュラーです。

 

天然素材の食紅なら安全?

化学合成と天然素材。

2つを比べると天然素材のほうが安全そうに思えます。

しかしそうとも言い切れません。

 

例えば以前はセイヨウアカネという植物の根から作られた「アカネ色素」というものが存在していました。

植物由来なので天然の色素ですよね。

しかし調査の結果、発がん性や遺伝毒性が見つかったため2004年以降は使用が禁止されています。

考えてみれば植物にだって毒性を持つものはたくさんあります。

天然素材だから安全とはならないんですね。

 

食紅が虫から作られるって本当?

食紅は虫からできてる」という話も聞いたことがあるかもしれません。

これは都市伝説でもなんでもなく本当のことです。

一部の食紅だけですけどね。

 

赤の食紅の一つコチニール色素は、サボテンに生息するカイガラムシからできています。

カイガラムシは色素の成分を多く含むので着色料を作るのに効率的なんですね。

乾燥したカイガラムシからアルコールで色素だけを抽出して作ります。

もちろん国の基準をクリアしているので安全面に問題はありません。

 

「おいおい原料は虫かよ…」

と思う気持ちはわかりますが、色素だけを抜き出したものですよ。

食品に虫がまるごと混入するのとは別次元の話です。

よくカイガラムシの写真を並べてコチニール色素をけなす意見がありますが、いたずらに恐怖心を駆り立てているだけにしかみえません。

 

これを気にするなら

  • エサを考えると鶏肉はほぼ虫
  • 蜂蜜は虫の胃液入り
  • 有機野菜は動物の糞でできている
  • シルクなんて蛾の吐瀉物を身に着けてるようなもの

こんな暴論まで成り立ってしまいます。

 

菜食主義者が「虫由来の食品は困る」と主張するなら理解できます。

しかし単にイメージで嫌っているだけなら、一度冷静に考えたほうがいいのではないでしょうか。

美しい花の色素で発がん性があるよりよっぽどマシだと思いますよ。

 

コチニール色素でアレルギー?

「コチニール色素の摂取により急性アレルギー反応がでる可能性あり」

と2012年に消費者庁から注意喚起が出されました。

これだけ聞くとコチニールは危険な色素と考えてしまいますね。

しかし現実にはコチニール色素は今でも食品添加物の一つとして国から認められています。

これはなぜでしょう?

 

まずアレルギーの原因物質はたくさんあります。

アレルギーが出たからその食品が危険という考えは間違いです。

それを言ったら卵も小麦も水ですら危険ということになってしまいます。

 

しかもコチニールがアレルギーを起こす原因は、色素ではなく精製過程で取り除けなかったたんぱく質(CC38K)です。

どっちだって同じじゃないかと思うかもしれませんが全然違います。

本来無害なもの(色素)なのに技術が未熟なために害が出てしまっただけ。

これを禁止してしまっては使えるはずの資源まで失うことになります。

フグに当たったら責められるのはフグじゃなくて調理人の腕ですよね。

 

現在は精製技術も発展しているので、国産のコチニール色素ならアレルギー物質をほぼ取り除くことが可能です。

ただ外国産では日本ほどの技術はないのでアレルギーを起こす可能性はゼロではありません。

とくに幼児に与える時は原材料表示を見て注意したほうがいいですね。

 

まとめ

着色料は本来必要ないもの。

という大義名分があるので、どうしてもやり玉に挙げられやすいです。

ただ根拠の薄い論理に右往左往するのはよくありません。

食品の安全・危険などそう簡単に判別できないからです。

 

たしかに(害がなくても)無添加ならそれに越したことはありません。

とくに子供が小さいときの食事には気を使いたいです。

ただ私たちがつい色の良い食品を選んでしまうのも事実です。

食紅だけを悪者にするのではなく、食品本来の色を見極める目を養わないといけませんね。

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