女正月という言葉はご存知ですか?
新年の折込チラシなんかでたまに目にすることがありますよね。
あれは広告のための造語ではなくて、日本に昔から伝わる言葉なんです。
女正月の時期・しきたりについてまとめました。
女正月とは?
『女正月』…読み方は「おんなしょうがつ」で1月15日のことを指します。
私は初見で「めしょうがつ」と思ったのですが、そのまま素直に読めばいいようですね。
「花正月」と呼ばれることもあります。
元旦からスタートする通常のお正月はいわば男正月です。
それに対して女正月は、松の内も終わった1月15日にようやくやって来ます。
元日を大正月、1月15日の女正月を小正月という呼び方もあります。
現代の感覚と違って、昔の年末年始の女性は大忙しでした。
年末は大掃除におせち料理の準備、年始には挨拶に訪れた方々のおもてなしや後片付けで手いっぱいです。
通販のおせちも正月から開いているコンビニもありませんからね。
のんびりする間はなく、体力的にも精神的にもフル回転の日々でした。
新年も2週間ほど過ぎて落ち着いたので一休みさせていただきますよ…と女性が疲れを取る日が女正月なのです。
女正月の期間は地域によってまちまちで、1/15の1日のみとする地域と前後の3日間くらいという地域があります。
こんな習慣は全くないよ!という場所もあるのではないでしょうか。
というのも、私の住む地域でも女正月の話は聞いたことがないからです。
もっと普及してくれたら堂々と休めるんですけどね。
女正月は男が食事の支度?
今ではなじみが薄くなった女性のお休み女正月。
ですが、地域によってはこの風習が色濃く残るところもあります。
女正月の前日、つまり1月14日の夜を「女の年取り」と呼び、この日の夜ご飯の支度は男性が担当します。
翌15日は女性の仕事は完全にお休みで、自由に遊びにいっていい日とされるとか。
年末年始にかけて頑張ってくれた女性をねぎらってくれるというわけです。
まあ、女正月がもともと女性に自由が少ない時代の風習なので、今聞くとずいぶんと時代錯誤に感じてしまいます。
勤めに出ている女性からすれば、15日には普通に出勤しているでしょうから女正月と言われても…という感じでしょうね。
ですが不思議なもので、毎日食事の支度をしていると、たまに自分以外の誰かが用意してくれたというだけでとても美味しく感じるんです。
いつも家事を任せきりにしている旦那さんは、食事に支度やお掃除などできる部分だけでもやってみるのはいかがでしょう?
女正月の食べ物
女正月に必ず食べる決まった食べ物は特にありません。
しいていうなら、家族の健康を祈りながら小豆粥を食べるという風習があります。
が、これはどちらかというと小正月として縁起をかついだメニューです。
赤い小豆には邪気を祓う力があると信じられていたので、お祝い事には欠かせない食べ物だったんですね。
まとめ
いまでも女正月の習慣がある地域の女性は、お休みだからと女性同士で集まることもあるそうです。
もしかしたらこの先、女正月がもっとメジャーになると「1月15日は女子会を開こう!」なんていう消費作戦をマスコミが仕掛けたりするかもしれませんね。