乾燥した季節に背中にかゆみが出てきて、いつのまにかブツブツまでできていることはありませんか?
こうなるとかゆいだけでなく痛みまで出てきます。
なにより見た目が悪いのでうんざりしてしまいますよね。
今回は、乾燥肌で出てしまうブツブツの正体や対処法について解説します。
乾燥肌によるブツブツの正体は?
背中のブツブツの正体は一体何なのでしょうか?
乾燥肌が原因とすると2つ可能性が考えられます。
★乾燥ニキビ
ニキビは毛穴につまった皮脂にアクネ菌が増えてできるもの。
脂性肌にできやすいイメージが強いので乾燥とは無縁に思えます。
ところが、乾燥肌は皮脂が少ないせいで必要な水分やバリア機能まで失っています。
その結果、肌を守ろうと皮脂を分泌してそれが毛穴につまってニキビを引き起こすのです。
乾燥ニキビと呼ばれる症状です。
★乾燥性皮膚炎による湿疹
乾燥により角質層から水分が減って皮膚がカサカサに乾いてしまう症状を乾皮症といいます。
悪化すると、痛みやかゆみをともなうひび割れ・水ぶくれ・湿疹を引き起こします。
この症状を乾燥性皮膚炎といい湿疹は乾燥性湿疹と呼ばれます。
ブツブツの正体は大きく分けるとニキビか湿疹であることが考えられます。
一般的には、毛穴に出来ていて痛みを伴うようであればニキビ、局所的に出来ていてかゆみを伴うようであれば乾燥性皮膚炎の疑いがあります。
ただし、この見分け方は大雑把なものですし他の原因(アトピーや別の皮膚炎)の可能性もあるので素人判断は危険です。
皮膚科を受診してブツブツの正体をはっきりさせてから治療の方向性を決めてください。
ニキビと湿疹・対処の違いは?
ニキビは毛穴に溜まるアクネ菌などの細菌症状への対処が必要です。
一方の乾燥性皮膚炎による湿疹では、まずかゆみを止めること。
湿疹の原因がマラセチア菌による炎症の場合はそれに対する治療も必要になります。
どちらにしても、間違った治療をほどこせばかえって悪影響になるので自己判断で薬を塗り始めるのはやめましょう。
病院を受診すれば症状にあった正しい薬を処方してもらえます。
ただし、乾燥ニキビも乾燥性皮膚炎も原因は乾燥肌です。
完治とまではいかなくても、乾燥肌を改善させることは症状の緩和につながります。
ここでは自分でできるセルフケアを紹介します。
乾燥ニキビのセルフケア
乾燥でニキビが出来た場合には、皮脂を無理に取ろうとせずに刺激の少ない石鹸で優しく洗います。
皮脂を落としすぎるとかえってよけいな脂を分泌してしまうからです。
ニキビにこすると炎症を起こしてしまうのでソフトに洗いましょう。
入浴後はなるべく早くクリームでの保湿を心がけましょう。
ただし、乾燥した背中は皮脂をせっせと出そうとしているので、ここに油分を加えるのはよくありません。
使用する保湿剤は油分の少ないサッパリしたものがいいですね。
病院で保湿剤を処方してもらえればそれがベストです。
乾燥性湿疹のセルフケア
湿疹はとにかくかきむしらないことが重要です。
なるべくかゆみ止めなどを使って我慢するように。
肌を傷つけないために、できれば爪も短くしておいたほうがいいですね。
睡眠不足やストレス、刺激の強い食べ物もかゆみを誘発するので避けます。
チクチクする化繊の衣類もかゆみを誘発します。
少なくとも直接触れる肌着だけは木綿素材に変えましょう。
お風呂で体をこすりすぎると、角質を落としてますます乾燥肌を悪化させてしまいます。
ナイロンタオルなどでごしごし身体を洗うのは避けましょう。
乾燥ニキビと同様に保湿も重要です。
入浴後にはセラミド成分を含む保湿剤で水分の蒸発を防ぎます。
あまりにかゆみが酷いときには、病院で処方される薬を使いましょう。
共通する乾燥肌のセルフケア
★入浴剤で保湿
入浴剤は必ず保湿成分を含むものを使いましょう。
さらっと色と香りだけつく粉タイプではなくヌルっとした乳液タイプの方がいいです。
手軽な割に効果は大きいです。
私はエモリカを使っていますが、冬場はこれがないとかゆくてどうにもなりません。
素のお湯に入ると出た後の背中が修羅場に…。
香りや肌触りに好みがあるので、乾燥肌用の入浴剤で自分にあうものを探してみてください。
★湯船につかる時間は短めに
肌が荒れていると不衛生な気がして長時間お風呂に浸かりたくなります。
ですがこれは完全に逆効果です。
お湯に長くつかっていると皮膚の脂が落ちすぎてしまいます。
10~15分で切り上げるようにしましょう。
湯の温度が高すぎるのも皮脂が落ちすぎるのでよくありません。
事前に暖房や湯気で浴室を暖めておいて、ぬるめの湯船にさっとつかるように心がけましょう。
★部屋を加湿する
部屋の湿度ももちろん肌の乾燥に影響を与えます。
加湿器を使う。
部屋の空気をこまめに入れ替える。
などして、部屋の乾燥を防ぎましょう。
まとめ
★乾燥肌対策
- 低刺激の石鹸で洗う
- 入浴剤を使う
- こすらない
- 湯船は低温で短めに
- 入浴後はすぐ保湿
- 部屋を加湿する
- 爪を短くしてかかない
- 化繊衣類を減らす
- 辛いものは食べない
今回は乾燥肌に起きるかゆみやブツブツなどの正体や対処法などについてご紹介しました。
くどいようですが、自己判断は危険ですのでひどくなる前に皮膚科で診てもらってくださいね。
また、症状が治っても乾燥肌そのものを改善しなくては一時しのぎです。
食事をバランスよく食べる、睡眠はしっかり取るなど生活リズムを整えて乾燥肌トラブルを元から断つように気をつけてみてください。