日常の中でお通夜やお葬式に参列する機会もあると思います。
自分の親戚、ご近所の方、お世話になった方…心を込めて見送りたいものですよね。
ですが、たびたびあることではないので大事なものをうっかり忘れてしまうこともあります。
お葬式に必要な持ち物。
喪服のルール。
香典袋の表書き。
いざというとき慌てないために、お葬式の基本準備について解説します。
お通夜・お葬式の必需品
数珠
葬儀には数珠を持っていく必要があります。
お経からお焼香、式の終わりまで割りと長時間手にしています。
無いと故人にも失礼ですよね。
式場で自分だけ持っていないと肩身が狭くなります。
数珠には男物女物があります。
珠が大きめの物は男性用で、女性用は小さな珠の方なので間違えないように気をつけてください。
数珠は必ず1人1つ持つもので貸し借りしてはいけません。
大人のたしなみとして、1つ自分用のものを購入しておきましょう。
香典
香典を忘れないようにしてください。
通夜と告別式の両方に参列する場合は、通夜の方だけ香典を出します。
まれに、通夜では香典を受け付けない式もあるので、その場合は告別式の受付で渡します。
両方参加するからと2つ香典を用意するのは間違いです。
袱紗
袱紗(ふくさ)は用意した香典を包んでおくものです。
受付で渡すまではこの袱紗に包んでバッグに入れておきます。
バッグを使わない男性でも、香典を裸でポケットに入れておくのはあまりよろしくありません。
なるべく袱紗を使いましょう。
色は地味な色合いの紫やグレーが定番です。
フォーマルコーナーや仏具店で購入できます。
ハンカチ・ティッシュ
葬儀には涙や手を拭く場面が多いのでハンカチは必ず持っていきましょう。
色は白か黒系統の地味なものを選びます。
派手な色合いは避けるべきです。
細かい汚れをさっと拭けるようにティッシュもあると便利です。
カイロや防寒着
季節にもよりますが葬儀の最中はかなり冷えます。
お経が長いんですよ。(30分~1時間くらい)
とくに古いお寺での葬儀は底冷えして女性には厳しいです。
気の利く葬儀場だと読経前にひざ掛けを貸してくれたりするほどです。
カイロや防寒着(ヒートテックのような)で内側の寒さ対策を忘れないでください。
喪服について
★男性
略礼装の黒のスーツを着るのが一般的です。
ワイシャツは白でネクタイ・靴下・靴は黒を選びます。
喪服を自宅に取りに帰る余裕がなくて背広で参列するときは、靴下とネクタイだけでも黒に変えましょう。
★女性
フォーマルタイプの黒い洋服を着ます。
光沢や露出の多いデザインは避けましょう(夏場の半袖はOK)。
パンツスーツもダメではありませんがワンピースタイプのほうがおすすめです。
スカートの丈は膝が隠れる長さにします。
ストッキングは黒、寒くてタイツを履きたい場合でも薄手の60デニールくらいがいいでしょう。
靴は黒のパンプスが無難です。
★革製品のバッグはNG?
女性は細々としたものを入れるバッグが必要になると思います。
バッグの色は黒で光沢の少ないものを選びましょう。
お焼香の時に大きな荷物を抱えているのはよくありません。
最低限のものが入る小さなバッグを用意します。
葬儀には殺生を連想させる革製品を避けるべき、という考え方があります。
ですが、経験上バッグの素材までうるさく言われる雰囲気は無いように感じますね。
地味目のものを使っていればまず大丈夫でしょう。
口うるさい人が絶対いないとも限らないので、選べるなら布製品を使うくらいでいいと思います。
★身につける物の注意点
結婚指輪なども含めてアクセサリーはなるべく外しておくのが無難です。
葬儀で唯一つけていいアクセサリーが真珠です。
ただし、真珠でも二連ネックレスは不幸が重なるという意味になるのでNGです。
うっかりしやすいのが髪留めやバッグの金具です。
ベルトのバックル・バッグの留め金・靴・髪留めなど。
こうしたものもキラキラ派手だといけません。
ゼロにするのは無理でもなるべく目立たない物を選んでください。
ついでにいうと、メイクも派手にせず薄くするのが基本です。
だからといって、ノーメイクは反対にマナー違反となってしまうので注意してください。
香典袋の表書きと相場は?
★香典袋
香典袋は弔事用の結び切りを使います。(蝶結びはNG)
表に薄墨で氏名を書き、中袋には金額・氏名・住所をしっかり書きます。
※省略すると相手が整理するときに余計な手間がかかってしまいます。
★御霊前と御仏前はどっち?
香典袋で一番迷うのが「御霊前」と「御仏前」のどちらを使うのかではないでしょうか?
人は亡くなった後から四十九日までは霊という存在で、その後は成仏して仏となると考えられています。
…これを覚えておけばそんなに迷いませんね。
お通夜やお葬式の時点では故人は霊なので、「御霊前」という表書きが正解です。
四十九日法要までは御霊前を使い、それ以降の法事には「御仏前」を用意します。
ただし、宗派によって考え方の違いもあるので、迷ったら「御香典」にしておけば間違いありません。
★香典の相場
どれくらいの金額を包めばいいかですが、これは年齢、立場、付き合いの深さによって違います。
友人・ご近所・同僚など身内以外であればひとまず5000円包んでおけば失礼にはあたりません。
この金額だと、香典袋は水引が印刷された略式の物を使います。
親戚などで香典の額が10000円を超えるときには、正式な水引が付いた香典袋を選びます。
金額と袋の格式がちぐはぐだと失礼に当たるので注意してください。
まとめ
★葬式持ち物リスト
- 数珠
- 香典(御霊前)
- 袱紗
- ハンカチ・ティッシュ
- カイロ・防寒着
いざという時にあたふたしないように、使う機会は少なくても数珠や袱紗は購入しておきたいですね。
喪服(礼服)もどのみち必要になるので、必ず1着は準備しておいてくださいね。