インフルエンザにかかると、つらい症状だけでなく行動にも制限をかけなくてはいけません。
ですが、迷いがちなのが治りかけの行動です。
熱が下がってからも病院へ行くべきなのか…?
仕事にはどのくらいから復帰していいものなのか…?
今回はインフルエンザの解熱から復帰にかけて取るべき行動について説明します。
解熱後にも病院へ行くべき?
高熱のため自宅で安静にしていたら熱が下がってずいぶんと楽になった……。
インフルエンザの症状が収まったこの状態で病院に行くべきでしょうか?
先に言ってしまうと「体がしんどくない限り病院へは行かずに安静にしているべき」です。
2つのケースから解説します。
高熱でまだ病院に一度も行っていないケース
インフルエンザらしき症状で具合が悪すぎて、とても病院へ行けないこともありますね。
このケースだと、本当にインフルエンザだったのかを検査、また今後の回復が早まる治療をして欲しい、という希望があると思います。
★抗インフルエンザ薬にはタイムリミットあり
しかし、インフルエンザの治療に使う抗インフルエンザ薬は、症状が現れてから48時間以内に服用しないと効果がありません。
インフルエンザの高熱は5日前後つづくので、症状が収まったころにはもう薬は効かなくなっているのです。
★検査キットの確実性
また検査のためだけに病院に行くのも考えものです。
インフルエンザの検査は、タイミングが早すぎると感染していても陰性反応が出たり、症状が収まってからもしばらく陽性反応が出たりと確実ではありません。
陽性が出たら感染しているのは間違いないので、おもに抗インフルエンザ薬を処方するために行うものと考えたほうがいいでしょう。
検査のベストな時期は症状が出てから12時間以上経過してから。
解熱後だと検査を断られて症状を見ての診断になるケースも多くなります。
もしインフルエンザではなかったとして、検査で行った病院で今度は本当にインフルエンザウイルスをもらうようなことがあれば目も当てられません。
インフルエンザと診断されてから熱が下がった場合
一度病院で診察や検査を受けてインフルエンザと診断された場合。
このケースでも再び病院へ行って、さらに治療を受けたり完治を確認してもらったりするべきでしょうか?
★インフルエンザ治療は安静第一
インフルエンザ治療の基本は、十分な水分補給と安静にしていることです。
もちろん、あまりに症状が辛ければ病院へ行って対症療法を受けるべきでしょう。
そうでなければしっかり睡眠を取ることが回復への一番の近道です。
★インフルエンザ完治の確認は難しい
いつまでも休んでいられないので、インフルエンザが完治したというお墨付きがほしい…。
気持ちはわかりますが、病院では患者が完全に治ったか判断するのは難しいのが現状です。
検査キットでは症状が収まってからもしばらくは陽性反応が出続けます。
また、たとえ熱が下がってもインフルエンザのウイルスは体内に残っていて、周囲への感染力はしばらく残るからです。
復帰の目安は?
治ったかどうか診断できなければ、いつ仕事に復帰していいのか困ってしまいますよね。
インフルエンザは発症してから、最低でも7日間は体内にウィルスが残るとされています。
学校保健法でもインフルエンザの出席停止期間を、発症後5日経過後、かつ解熱してから2日、と定められています。
したがって、熱が下がってから2日間(48時間)というのが復帰のギリギリの目安と言えます。
病院での治癒証明書もこのくらい経たないと出してもらえないでしょう。(嘘はついたらダメですよ)
解熱から2日たってもしばらくは咳や喉の痛みが続くので無理は禁物です。
またウイルスを撒き散らさないよう周囲への気遣いも必要ですね。
感染防止とマナー
復帰後に心がけるべき周囲への配慮をまとめました。
感染拡大を防ぐのはもちろんですが、マナーとしての意味も大きいです。
インフルエンザで休んでいた人に隣で咳をされたら、誰でも警戒しますからね。
- 咳が出なくても当分はマスクをする。
- もしマスク無しで咳やくしゃみが出そうならティッシュで鼻と口を覆う。最悪、下を向いてする。
- トイレ後や食事の際には除菌シートを使うようにする。
- 鼻をかんだり咳を抑えたティッシュは、ゴミ箱に入れずにビニール袋に入れて縛っておく。
- 適度な水分補給を心がける。
すでにウイルスの感染力はないはずですが、周りの人はそうは思ってくれません。
最大限に配慮することが大切です。
まとめ
インフルエンザの解熱後や復帰についてまとめてみました。
ただここに書いてあることはあくまで一般論です。
症状が良くなければ長めに休むべきですし、会社によってはインフルエンザ復帰の日数が細かく定められている場合もあります。
ケースバイケースで対応してください。