「交通安全週間は取り締まりも厳しくなるからなぁ」
そんな思いでいつもより運転に気を使うドライバーも少なくありません。
ですがこの交通安全週間が正確にいつ行われているかはご存知ですか?
春と秋にあるのは知っているけど…。
というくらいの認識の人が多いのではないでしょうか?
今回は交通安全週間の期間について、また期間中は罰則が厳しくなるという噂に解説します。
交通安全週間の時期は?
交通安全週間は春と秋の2回あります。
正式名称は全国交通安全運動。
国土交通省が主体となって行われているものです。
週間と呼ばれていますが期間はそれぞれ10日間あります。
曜日の関係で若干ずれることはありますが、基本的に日程は以下のように決まっています。
春:4月6日から4月15日まで
秋:9月21日から9月30日まで
ただし、2023年(春)は5月11日(木)~20日(土)に実施されます。
理由は4月に選挙があるためです。
4年に1回の統一地方選挙がある年に限って、春の安全週間は5月に移動されます。
最近だと2019年は5月にずれました。
なぜ春と秋に実施?
春は小学1年生が自分の足での登校を始める季節です。
子供たちはまだ交通ルールもおぼつきません。
また、秋は暗くなるのが少しずつ早まります。
今まで見えていた時間帯の視界が急に悪くなります。
薄暗いけどライトをつけるか微妙なこの時間帯は事故率が激増します。
どちらもそれまではなかった事故原因が急増する時期です。
そのため、毎年春と秋に交通安全運動は設定されています。
交通安全週間の目的は?
交通安全週間というとドライバーにとっては
「ルール違反をいつもより厳しく取り締まる期間」
というイメージが強いですよね。
しかし国土交通省が掲げている目的はこうなっています。
広く国民に交通安全思想の普及・浸透を図り、交通ルールの遵守と正しい交通マナーの実践を習慣付けるとともに、国民自身による道路交通環境の改善に向けた取組を推進することにより、交通事故防止の徹底を図る
交通ルールを守るのは当たり前です。
加えてこの時期は、特に意識して改めて気を付けていきましょう、といったところでしょうか。
先に説明した理由で事故が増えやすい時期でもあるので、事故防止をうながす意味も大きいのでしょう。
交通安全週間はノルマのため?
よく取り締まりは警察官のノルマのためだとか決められた予算目標があるなんて噂が立ちますね。
私は警察官ではないので噂を否定も肯定もできません。
ただ交通安全運動(週間)については、ドライバー視点から見ると「ノルマのため」というのは違うように思えます。
交通安全週間には、歩道橋に横断幕がかかげられポスターもあちこちに貼られます。
大きな国道には警官が立っているのも見かけますね。
これだけアピールすれば違反者は減るはずで、取り締まり効率が上がるとは思えません。
この時期に違反者が多いのはただ単に取り締まりの人員が増えているだけでしょう。
数を稼ぎたいなら時期をランダムにして黙って取り締まりするだけです。
ノルマの有無はともかくとして、交通安全運動はやはり事故防止の啓蒙が目的なのではないでしょうか?
交通安全週間は罰則が二倍になる?
よくある噂をもう一つ。
「交通安全週間に違反で捕まると、引かれる点数や罰金が2倍になる」
こんな話をきいたことがあるかもしれません。
しかしこれは全くのでたらめです。
どこからこんな噂が流れたのかわかりませんが…。
交通違反をしたときに引かれる点数や罰金は、道路交通法という法律で決められています。
交通安全週間はいってみれば警察のキャンペーンです。
法律で決まっているものがキャンペーンで倍に跳ね上がったりするわけがありませんよね。
免許は減点ではなく加点されていく
ここまで「違反すると点数を引かれる」という表現をしてきました。
ですが本当は、何も違反をしていない状態をゼロとして違反をすることによって点数がそこに足されていく加点方式です。
でも「免許の点数を足されちゃって…」といってもあまり通じないですね。
「引かれる」という言い方がなぜか根付いてしまっています。
マイナスイメージが伝わりやすいからでしょうね。
ちなみにどんな違反をすると何点加算されるのかは、警視庁サイトの一覧表にまとめてあります。
交通安全週間は自転車も取り締まり対象?
「道路交通法」はなにも車を運転する人だけが守るべき法律ではありません。
歩行者も自転車でも守らなければいけないものです。
とくに2015年からはブームもあって自転車への取り締まりは厳しくなっています。
交通安全運動の運動重点にも「自転車の安全利用の推進」という一文が盛り込まれています。
きっちり反則切符も切られて講習受講や罰金も課せられますよ。
★自転車の違反
- 酒酔い運転
- イヤホンをつけて運転
- スマホを使いながら運転
- 傘を差しながら運転
- 二人乗り運転
- 複数で並走して運転
- 夜間の無灯火運転
- ブレーキ不良自転車の運転
ついやりがちな違反が多いですが知らなかったでは済まされません。
自転車は軽車両なので一時停止しなかったり信号無視ももちろん違反ですよ。
悪質な違反者は逮捕された例もあります。
気をつけましょう。
まとめ
交通安全週間は裏を返せば事故が多い季節でもあります。
取り締まりに文句をいうのではなく、普段より気をつけて事故を起こさないように心がけましょう。
自転車に乗っているときも注意してくださいね。