松茸といえば秋の味覚の代表ですね。
売り場では見かけても、我が家の食卓でははなかなか出会えません(笑)。
松茸は人工栽培ができず自然に頼るしかない希少価値の高い食材です。
とくに国産の松茸には高いというイメージがついて回ります。
ですが実際はどのくらいの値段なんでしょう?
外国産との価格差も気になります。
今回はグレード・産地による松茸の値段相場について解説します。
※価格は変動するのでひとつの目安としてお考えください。
国産の松茸の価格
やはり松茸を食べるなら国産がいいと思っている人は多いですよね。
外国から輸入するものに比べて、味が良くて安全だというイメージがあります。
ただ、なかなか簡単には手を出しにくい値段です。
さらに高価な国産の中にも値段の差があります。
国産松茸の価格を左右するポイントをまとめました。
時期による価格差
松茸は9月中旬くらいからお店に並び始めます。
店頭で見かけて「やっぱり高いわね」と思いますよね。
この時期のものは特に高額です。
出始めでまだ出荷量が少ないので相場が上がっているからです。
10月の中ごろになると出荷量も安定するので価格も少し下がります。
今年はどうしても国産松茸を!というならこの時期は狙い目かも。
カサによる価格差
松茸の先端部分はカサと呼ばれます。
このカサの形が松茸の値段を左右する基準となります。
いってみれば松茸のグレードですね。
★つぼみ
カサが開き切っていない状態で一番高級品です。
全体の長さもあって味や香りのバランスも素晴らしいです。
値段は100gで10000~15000円くらい。
1本7000円前後といったところでしょう。
このくらい高価だと贈答用や高級料亭で使われるのが普通です。
貧乏性な私では万が一これをいただいても、万札を口に入れるみたいで食べづらいですね。
★中つぼみ
つぼみよりカサは大きめでグレードが下。
とはいえまだまだ高級品の域を出ません。
1本5000円以上はするのでつぼみと大差ないです。
結婚式の土瓶蒸しに入っているのがちょうどこのクラスじゃないでしょうか?
★開き
カサが開いてしまっているもの。
値段はつぼみから1~3割下がります。
香りが強いカサが開いているので松茸ご飯に向いています。
現実的に家庭の食卓に並びそうなのはこのグレードからでは?
★コロ(つぶ)
カサは開いていないけど成熟度が低く香りも少ない松茸。
こりっと歯ごたえがあるのが特徴です。
大きくなる前に収穫されたいわばお得用ですね。
値段はつぼみの半額程度です。
お吸い物によく使われます。
外国産の松茸
松茸は外国産だとがくんと値段が落ちます。
ただ、その価格差ほど松茸そのものの品質に違いはありません。
むしろ大きいのが収穫されてからの時間です。
松茸の命は香りですが、どうしても時間が経てば香りは飛んでしまいます。
売り場に並ぶまでに時間がかかる輸入物は、どうしても価値が落ちてしまうのです。
とはいえ圧倒的に安い価格で松茸を楽しめるのは魅力ですよね。
日本で手に入る松茸のおもな輸入先と値段・特徴をまとめてみました。
中国産
一番ポピュラーな外国産松茸が中国産です。
価格は一番高級なつぼみでも100gで1500から2000円と国産の1~2割ほど。
国産と比べて食感が柔らかいのが特徴です。
広い国土のいろいろな場所で収穫され、その土地によって旬の時期も変わってきます。
北東部で取れるものは7~10月あたりが食べごろ。
対して南西部のものは8~9月と旬が短めです。
韓国産
韓国産は国産に一番近い松茸と言われています。
価格も他の輸入物と比較すると高めです。
国産松茸の4~5割くらい。
食べごろも9~10月と日本で取れる松茸と近いです。
さらに2017年には韓国で世界初の松茸人工栽培に成功したというニュースがありました。
うまくいけばこれからの松茸市場に大きく影響しそうですね。
アメリカ産・カナダ産
アメリカマツタケとも呼ばれる日本とは別の種類の松茸です。
形も白っぽくて国産より大きめ。
素人目で見てもすぐ違いがわかります。
ところがこの見た目で、香りや味は国産松茸と比べても遜色ないので驚きです。
価格はピンきりですが安いものだと国産の1割程度で手が届きます。
航空便によるタイムラグと燃料費が日本で食べるネックですね。
食べごろは9~11月、天候によっては12月あたりまで食べられることもあります。
スウェーデン産・フィンランド産
見た目も味も国産のものと非常に似ていて評価も高いです。
ただ、長距離輸送でどうしても香りが落ちてしまうのが弱点。
毎年収穫できるとも限らないので日本での流通も少なめです。
価格は国産の半額くらい。
食べごろは8~9月と国産より少し早いです。
家で食べるならやっぱり松茸ごはん
我が家にマツタケがやってきた!
そんなとき真っ先に出てくるメニューといえば松茸ごはんですよね。
そこそこのサイズでも家族4人がお腹いっぱい楽しめます。
もちろん贅沢に厚切りして歯ごたえを堪能するのもあり。
中サイズ1本あれば、4人前(お米2合)の松茸ごはんが作れますよ。
キノコは基本的に水洗いしないものです。
ただ松茸は土をしっかり落としたいので、軽く水洗いして水気を取るか、硬く絞った濡れふきんで汚れを拭き取る下ごしらえをしておきましょう。
まとめ
なんとなく食べ物では外国産を避けてしまいがちですが、松茸はそこまで悪いものではありません。
人工的な栽培がまだ出来ないので技術の差はほとんど無いんですよね。
今度の秋は松茸を買っちゃおうかなという気にさせられます。