揚げ物が終わった後の油はどうしていますか?
一度で捨てるのはもったいないですが、使い回すのも体に悪い気がして心配ですよね。
再利用するにしても何回くらい使えるものなのか…?
油の使い回せる回数や捨てるべきタイミング。
油を長持ちさせる方法。
使い回しなしの揚げ物。
について解説します。
油は何回使い回す?
油を何度か使いまわすのは当然という人もいれば、絶対に一度しか使わないという人もいますよね。
再利用の平均回数は2~4回というところでしょう。
使い方にもよりますがこのくらいまでは問題は少なそうです。
優秀な油こし器を使って5~7回くらい。
10回を超えるとさすがに風味が悪くなりすぎます。
酸化による健康への影響も気になりますよね。
とりあえず3回くらいを使い回しの目安にしておきましょう。
油を捨てるタイミング
回数も目安にはなりますが、それより油の状態をしっかりチェックするべきです。
油が次のように変化してきたら捨て時です。
仮に1回しか使っていなくても再利用はやめておきましょう。
- 茶色く濁ってきた
- 調理中に焦がしてしまった
- おかしな臭いがする
- 揚げ物の出来が黒っぽい
- 揚げ物を取り出しても油の泡がなかなか消えない
- とろみがつき始めてきた
油を長く使い回すには?
再利用するにしても、油はなるべくいい状態でキープしておきたいですよね?
油を劣化させないポイントをまとめました。
揚げカスは丁寧に取り除く
揚げ物をするとはがれた衣などがどうしても油の中に残りますよね。
この揚げカスが残ると油の劣化はものすごく早まります。
きちんと取り除いてからオイルポットへ入れましょう。
ポイントは揚げ終えたら早々に処理すること。
温度が下がった油にカスがあると酸化が進んでしまうからです。
まだ油が熱いうちに網タイプのお玉で取り除きましょう。
使用後は油を濾す
お玉で取り切れない揚げカスは濾すことで取り除きます。
細かい汚れも除去することで油を長持ちさせることが出来ますよ。
油は紙製の専用フィルターで濾します。
ポイントは油が50℃くらいの段階で濾すこと。
50℃は風呂より熱いけど食べ物としてはぬるいと感じるくらいです。
温度が下がりすぎると油に粘度がでてフィルターを通りにくくなってしまうからです。
で、このフィルターはキッチンペーパーやコーヒーフィルターで代用が可能。
要は、汚れを通さずに油を通す目の細かい紙ならいいんです。
ただ、専用フィルターは100均にもあるのでコスパ・使い勝手を考えると代用するメリットはあまりないと思います。
紙切れのときに使うくらいですかね。
一方のこし器(オイルポット)は専用の物をひとつ用意するべきです。
「紙を敷いたザルで濾して適当な容器に入れる」という人もいますが、油がついたザルを洗うのは面倒くさすぎます。
濾す作業のしやすさも全然違いますからね。
フィルターは代用でもこし器だけは本式を使いましょう。
こし器には活性炭カートリッジでろ過するタイプもあります。
微細な不純物や臭いも取り除けるので油の風味やもちがさらによくなります。
蓋をして暗い場所に保存
油は空気に触れる機会が多いほど酸化が進みます。
しっかりオイルポットの蓋をして保存します。
ただし蓋を閉めるのは油が完全に冷めてからです。
まだ熱があるうちに閉めると蓋の裏に油の蒸気がついてベタつきます。
もう一つ気をつけたいポイントは明るさです。
油は酸素・熱・光にあたることで酸化が進みます。
酸素と熱はわかりますけど光に弱いというのは盲点ですよね。
たまに未開封の油を明るい場所に置いている人がいますがあれもよくありません。
ましてや、使用済み油をペットボトルに入れてキッチンにそのまま置くなんて論外です。
光を通さない容器に入れて、棚の中など暗くて涼しい場所に収納しましょう。
揚げ物プランを考える
■油の劣化が少ない順
- 素揚げ
- 野菜天ぷら
- 肉・魚天ぷら
- コロッケ
- とんかつ・アジフライ
- 唐揚げ
同じ揚げ物でも油が汚れやすいメニューがあります。
一番汚れにくいのが衣なしの素揚げ。
天ぷらよりはフライ、野菜よりは肉・魚のほうが劣化が激しいです。
油自体に匂いも付きやすいですよね。
なので、使い始めはなるべく軽いメニューにして重いメニューを後日にすると油を長持ちさせられます。
新しい油を足す
揚げ物をするときには、濾した使用済み油だけでなく少しずつ新しい油を足していきます。
使い回し100%の油だけで揚げるより風味も良くなり、油の寿命も長くなります。
ただ、使用済みがたっぷり残っているところにフレッシュな油を入れるのは抵抗がありますよね?
足しても効果が薄そうで新しい油がもったいなく感じてしまいます。
そこでおすすめしたいのが、揚げ物ローテーションに炒め物メニューを挟むことです。
天ぷら→炒め物→とんかつ→炒め物→唐揚げ→炒め物
日々の炒め物で油を減っていくので、新しい油をほどよく足すことができます。
油を使い回さない揚げ焼き
どうしても使った油の酸化が気になる。
揚げ物の回数が少なすぎて油を保存しておきたくない。
こんな場合は少量の油でできる揚げ焼きがおすすめです。
揚げ焼きとは、衣をつけた食材を油を引いたフライパンで焼き上げる調理法。
油が余ることはありませんし、染み込む油量も減るのでさっぱり低カロリーに仕上がりますよ。
★揚げ焼きからあげのレシピ
★揚げ焼きとんかつのレシピ
まとめ
- 油の使い回しは3~4回が目安
- 色・臭い・粘りが出たら捨てる
- 揚げカスはすぐ取る
- ちょい熱くらいにフィルターで濾す
- 冷めたら蓋を閉める
- 暗い場所にしまう
- 順番は「素揚げ・天ぷら・フライ」がいい
- 再利用NGなら揚げ焼き
お料理を美味しく仕上げるためにも、油の状態にはつねに気を配っておきたいものです。無駄なく使って美味しい揚げ物を作ってくださいね。