冬でも温かさをキープできる保温用弁当箱はとても便利です。
しかし、この弁当箱は夏に使ってもいいものなんでしょうか?
魔法瓶のような物と考えれば使えそうな気がします。
ですが、暑い時期にホカホカ弁当を持ち歩いたらすぐ傷んでしまいそうな気もしますね。
保温用弁当箱の夏場の使用方法や腐らせない工夫についてまとめました。
夏の保温用弁当箱の使い方
保温用弁当箱なら何でもそのまま詰め込んでいいわけではありません。
正しい使用方法でないと弁当が傷む確率は高くなります。
夏場の使い方と注意点を紹介します。
★ご飯
ご飯は熱々のものを詰めましょう。
炊きたてが理想ですが温めなおしたものでもOK。
詰める直前に熱くなっていればいいのです。
ただし、炊き込みご飯やピラフなど具の入ったご飯は傷みやすいので冷ましてから入れた方が安心です。
★おかず
おかずはよく冷ましてから入れます。
これは普通のお弁当箱と同じですね。
生ぬるい状態で詰めるとおかずが傷みやすくなりますので注意してください。
★汁物
味噌汁やスープなどは熱々のまま詰めます。
カレーやシチューのようなどろりとしたおかずも熱いまま入れます。
簡単に言うと、保温用弁当箱の中で熱々をキープできそうなものは熱いままで、冷めてしまいそうなおかずは冷やしてから入れるわけですね。
というのも、食中毒の原因となるセレウス菌は30度前後がもっとも増殖しやすい温度だからです。
冷やすか熱々にするかで30度からできる限り遠ざけることで菌の増殖を抑えます。
30度近くの生ぬるい温度をキープしてしまうと、菌を培養しているようなものですからね。
■その他の注意点
いくら熱々をキープできると言っても保温用弁当箱の力を過信しすぎないようにしてくださいね。
暑い場所や直射日光の当たる場所に置くのは避けます。
また、夏場なら詰めてから6時間以内には食べましょう。
一度箸を付けたものを残して後で食べるというのも厳禁です。
あっという間に唾液から菌が増殖します。
夏場は必ず一気に食べきってしまいましょう。
おかずで痛みやすいものは?
★腐りやすいもの
まず生ものはダメです。
これは当然ですね。
お弁当に刺し身を詰める人はいないと思いますが、明太子なんかは入れがちです。
乳製品も傷みやすいので避けるべきでしょう。
卵料理は色鮮やかでお弁当箱が華やかになります。
ぜひ入れたいですが、夏場は気を付けたい食材の1つでもあります。
卵は熱をしっかり通しましょう。
ゆで玉子、玉子焼き…どちらも半熟で弁当に入れるのはよくありません。
いろどりを考えるとなると野菜も使いたいところですが、これも必ず火を通します。
生野菜は時間が経つと水分が出るのでどうしても腐りやすいです。
また、畑で付着した菌が残っていて増殖する可能性もあります。
生野菜は入れてはいけないと思っていた方が安全です。
同じ理由で水気の多いお料理もNGです。
ホウレンソウのおひたしなども緑がきれいですが、暑い時期はやめておきましょう。
★腐りにくいもの
昔から言われているのが、梅干しやわさびのような防腐効果のある物ですよね。
最近流行りの減塩梅干しだと効果は今一つですが傷みにくいおかずであることは確かです。
味が苦手なら食べなくてもいいので、カップシートに梅干しかわさびを入れておくと菌の増殖を抑えてくれます。
唐揚げやカツなど火を完全に通したものは比較的安全です。
切るときになるべく直接手を触れないように心がけます。
完全に冷ましてから弁当箱に詰めましょう。
ひと工夫でより傷みにくいお弁当に
■おかずは濃い味に
濃い目の味付けにしておくと菌の増殖を抑えることができます。
塩分を控えたい気持ちもわかりますが、夏場のお弁当は仕方ありません。
汗もかきますからそれなりに塩気が欲しくなるはずです。。
■なるべく手で触れずに
手から菌が移るのを防ぐために、なるべく完成したおかずや弁当箱の内側に手が触れないように気をつけましょう。
おかずを詰めるカップシートに抗菌タイプのものを使うのもいいですね。
■とにかく水分を飛ばす
水気のあるおかずは痛みやすいです。
汁気のあるメニューは避けて、おかずを冷ますときにも蓋をすぐ閉めずに水蒸気を飛ばすように心がけましょう。
弁当箱を洗った水滴も拭き取ってくださいね。
■凍った果物で長持ちさせる
夏のお弁当に水分の多い果物は入れないほうが無難ですが、保温用弁当箱ならフルーツを凍らせて入れておく手があります。
低温をキープできるので傷みにくくなります。
食べるときに半分凍っていてもそれはそれで美味しいですからね。
最近ではそのままお弁当に詰められる冷凍食品もありますよね。
保温用弁当箱なら冷気も長持ちするので傷み防止には適しています。
まとめ
保温用弁当箱の夏の使い方についてまとめました。
ポイントを抑えれば味もよく安全に食事を楽しめます。
冬だけじゃなく暑い夏にも便利に使って美味しいお弁当を用意してくださいね。