登録してある印鑑が欠けてしまった。
縁起をかついで高級な印鑑にチェンジ。
大昔に親が作った自分の口座の印鑑を変えたい。
銀行印を変更したい理由はさまざまです。
ただATMと違って窓口で手続きするので土日にできないのが困るところです。
できるなら家族に頼みたいものですが代理人でも変更できるものでしょうか?
ここでは銀行印の変更の仕方と代理人について解説します。
代理人での銀行印の変更手続きは?
銀行印は、預金引き落とし・自動引き落とし手続き・小切手の発行などに使用します。
ざっくり言えばお金をおろすことができる鍵ですね。
判子社会の日本ではとても重要なものです。
なので原則、銀行印変更の手続きは本人が窓口で行うことになっています。
代理人による手続きを認めている銀行はほとんどありません。
親や妻のような家族でも基本は無理です。
例外として、ゆうちょ銀行では代理人での変更が可能です。
代理人本人の身分証と銀行印。
さらに、変更前の銀行印(または実印+印鑑証明)を押印した委任状が必要になります。
やはりかなり厳しくチェックされますね。
代理人とは違いますが、一部の銀行では郵送での手続きを認めています。
これは自分で行けない人にはありがたいです。
まず通帳を準備して銀行に連絡します。
その後、銀行から手続きに必要な書類などが届きます。
そちらに記入・捺印をして銀行に返送。
その後再び、銀行から電話連絡があります。
「銀行印を変更したい旨、申し出があったが間違いないか」と確認するためです。
「間違いありません」ということが銀行に伝わって、ようやく手続きに入ります。
ただ、この郵送手続きをOKにしている銀行も多くはありません。
ゆるい条件をオープンにすると、そこにつけこむ輩がいるからでしょうね。
不正のリスクを下げるために原則はかなり厳しく設定されています。
ケースバイケースで対応してくれることも考えられますので、どうしても行くのが難しい場合は問い合わせてみましょう。
銀行印変更の流れ
本人がおこなう窓口での銀行印変更に必要な物は以下のとおりです。
※銀行ごとに多少の違いあり。
- 銀行印を変更したい口座の通帳
- 今まで使っていた印鑑
- 新しく登録したい印鑑
- 本人確認ができる身分証明書(運転免許証やパスポートなど顔写真付きのもの)
これは一例ですので、持ち物の詳細は銀行のお客様センターなどで確認してください。
とくに身分証がどれならOKかは銀行によって結構違います。
★今まで使っていた印鑑が手元にない場合
紛失・盗難や印鑑が遠方の実家にあって持参が難しいケース。
このような場合には、元の銀行印を持っていかなくても手続きを受け付けてくれます。
一応、行く前に連絡しておいた方がいいでしょう。
登録印鑑はシャチハタ印以外で
多くの銀行が銀行印にシャチハタを使うことをNGとしています。
また、禁止ではありませんが三文判を銀行印にするのもやめたほうがいいですね。
シャチハタの印面はインクが滲み出る柔らかいゴムで作られています。
そのため、使っているうちに欠けて印影が変化してしまう可能性があるのです。
三文判もプラスチック製なので欠けやすいです。
書類へ押した印影と銀行印データが異なると『印鑑相違』という理由ではねられてしまいます。
微妙な違いでも今はコンピュータ照合なのではねられる可能性が高いです。
また、シャチハタ・三文判は同じものが大量に存在する点からも銀行印には向きません。
泥棒が偽造するまでもなく、同じ判子がそこらじゅうで買えますからね。
他人とかぶらないオーダーメイドの銀行印を作ってもらいましょう。
素材にこだわらなければ2000円くらいで作れますよ。
実印と共用はダメ
たまに銀行印と実印を同じものにする人がいますが、これは絶対にやめるべきです。
役所に登録した実印は、個人が持つ印鑑ではもっとも大切なものです。
不動産売買や遺産相続、自動車購入など重要な用途に使用します。
そのため、できるだけ持ち出したり人目に触れる機会は少なくするべきです。
無くしたり複製されたときの被害は計り知れませんよ。
銀行印の紛失・盗難のための変更は?
印鑑を盗まれてしまったので、新しく登録しなおしたい。
こんな緊急時には、変更手続きよりまず急いで銀行に連絡をしましょう。
盗まれた印鑑で取引ができないように銀行で処理をしてもらいます。
盗難かどうかわからない紛失でも、ひとまず連絡して取引ストップ処理をするべきです。
預金を引き出されてからでは遅いですからね。
その上で、新しい印鑑を登録するという流れになります。
★なくした印鑑が見つかったら?
紛失届けを出して利用停止すると、印鑑が見つかってもそのまま使うことはできません。
あらたに発見届を出して利用再開の手続きが必要になります。
もちろん、この機会に印鑑を変更してしまうのもありです。
どのみち手続きで窓口に行く必要があります。
無くしていた間に複製された可能性を考えると、変更してしまうほうが安全ですよ。
まとめ
代理人が銀行印の変更をするのは、不可能ではないが現実的ではない。
本人が窓口に出向くのがいちばん早いということですね。
たしかに他人の申し出で簡単に変更できるシステムでは、ゆるすぎて危険ですよね。
面倒かもしれませんが、自分の財産を守るため時間を作って銀行へ行きましょう。