健康志向が広まるにつれてノンアルコールビールの種類も増えてきました。
お店に行くとどれがノンアルコールかわからないくらいたくさんあります。
酔うことができない訳ありの人には強い味方です。
ところが、ノンアルコールなのに飲むと酔っ払ってしまったという話もあるんです。
いったいどういうことなのでしょうか?
今回はノンアルコールビールで酔う理由や飲酒運転のリスクについてまとめました。
ノンアルコールでも酔う?
ひと口にノンアルコールビールといってもアルコール度数がゼロとは限りません。
酒税法で決まっているノンアルコール飲料の定義は、お酒風の味でアルコール度数が1%未満であること。
なので物によってはある程度のアルコールが含まれています。
それでもノンアルコールと呼ぶことができるんです。
とはいえ現在は、日本の大手メーカーのノンアルコールビールはほとんどが完全なアルコール0になっています。
アルコールゼロと誤解されないための自主規制ですね。
アルコール度数も0.00%と小数点以下まで表示されていますよ。
ですが規制なしの海外ノンアルコールビールだと、今も多少のアルコールが入っているものがあります。
★0.00%じゃないノンアルコールビール
- テキサスセレクト(0.5%)
- ブローリー プレミアムラガー(0.9%)
- ヴァイエンステファン オリジナル アルコールフリー(0.5%)
通常のビールだとアルコール度数は3~8%くらい。
なので低アルコールでも6~10倍の量を飲むと、普通のビールくらいのアルコールが体内に入る計算になります。
飲みすぎれば酔っ払うことは十分ありえますね。
空酔いするかも
完全にアルコールがゼロのビールでも酔うことがあります。
それは空酔いという現象です。
空酔いとはアルコールが入っていないはずなのに、顔が赤くなったり体が熱くなってきたりといった状態になることです。
これは、脳が騙されていることからくるものです。
お酒っぽいドリンクを口にすることで、脳が「アルコールを飲んだ」と錯覚してしまい酩酊してしまう不思議な現象です。
ニセの薬で頭痛が治っちゃうプラシーボ効果という現象がありますよね?
それのお酒版みたいなものでしょう。
★祖父の空酔い
私の祖父が実際に空酔いするところを見たことがあります。
祖父はお酒が好きでしたが、晩年は心臓が弱っていたので医者から飲酒を止められていました。
しかし、たまに家族が集まる食事の席でお酒がないのはかわいそうです。
そこで母が、おちょこ1杯だけお酒をついで残りの徳利にはお湯を入れておいたのです。
すると祖父は、そのお湯を少しずつ大事そうに飲みながら気分良く赤くなっていきました。
息子や孫たちに囲まれて上機嫌だったのも、空酔いを後押ししたのかもしれませんね。
ノンアルコールでも飲酒運転になる?
飲酒運転は大きく分けて2つあります。
酒気帯び運転と酒酔い運転です。
酒気帯び運転
酒気帯び運転は、呼気から0.15mg以上のアルコールが出る状態での運転です。
ノンアルコールビールの中でも0.00%の物なら検査に引っかかることはありません。
ビールメーカーでもその点は太鼓判を押しています。
ですが、ノンアルコールでも微量なアルコールを含むものは検査に引っかかることがあります。
そして、万が一検査に引っかかったら「ノンアルビールだから」という言い訳は通じません。
機械で調べるので検出された数値がすべてです。
酒酔い運転
酒酔い運転は、アルコールで運転に支障をきたすと判断される状態です。
呼気のアルコール濃度は関係なく、警察官が直接調べます。
車から降りて白線の上を歩かせたりするのがそうですね。
お酒に弱くて1%未満の低アルコールで酔っ払ってしまうようなら、ノンアルコールでも引っかかる可能性はあります。
わずかでもアルコールを含むビールなら運転前はやめておきましょう。
0.00%のビールなら基本は安心です。
ですが、もし空酔いしているとなるとややこしいことになるかも。
検問で止めたドライバーのろれつが回っていなくてビール臭がぷんと漂ったら…。
実際に摘発される可能性は低くても、詳しく調べられる確率は高いです。
面倒を避ける意味でも、私だったら0.00%のビールでも運転前には飲みませんね。
未成年がノンアルコールビールを飲んでいいの?
ノンアルコールビールは酒類には含まれないため、未成年が飲んでも一応は問題ありません。
アルコール度数が低い甘酒を子どもに飲ませてもいいのと同じです。
しかし未成年の飲酒につながることも考慮して、子どもに飲ませるべきではないというのが一般的な考え方です。
Q 20歳未満が飲用しても大丈夫?
A 法律上問題はありませんが、20歳未満の方の飲用はお薦めしません。本商品は、20歳以上の方の飲用を想定して開発しました。
業界でも自主規制されています。
ノンアルビールの広告に未成年のタレントは使いませんし、子供向け番組にCMが流れることもありません。
コンビニのレジでは、ノンアルコールなのに「二十歳以上」のタッチを求められることもよくあります。
未成年がノンアルコールビールを飲むのは、違反じゃないけど褒められる行為ではない、といったところでしょう。
まとめ
- ノンアルコールでもアルコールを含む商品あり。
- たとえ0.00%でも空酔いするかも。
- 低アルコールでも酒気帯びになる可能性あり。
- 0.00%なら酒気帯びのリスクはゼロ。
- ただし、余計な疑いをかけられるかも。
- たとえノンアルコールでも未成年が飲むべきではない。
ノンアルコール飲料といってもジュースではありません。
お酒に準じた扱いをするべき。
運転前には飲まないにこしたことはありませんよ。