家庭菜園の難敵の一つにアブラムシがあります。
養分を吸って枯らしてしまいますし、植物の病気が広がる原因にもなります。
ただ、野菜や果物を育てていると市販の農薬などをできるだけ使わずになんとかしたいですよね。
アブラムシの予防や駆除の方法をまとめました。
付いてしまったアブラムシを直接排除
大量についてしまったアブラムシを見つけたら、粘着性のあるものでペタペタと取ってしまいましょう。
原始的ですが農薬無しで駆除するにはこれが一番です。
植物によって粘着力が強くても大丈夫ならガムテープで。
クラフトテープ(紙のガムテ)・セロハンテープ・マスキングテープと粘着力を弱くして使い分けてあげます。
手で直接やりにくい場所は、割り箸や捨てる予定の菜箸などにテープを巻いてやると便利です。
農薬無しでできる駆除方法は?
テープでは取り切れない……でも農薬は使いたくないし。
そんな場合に力を貸してくれるものをご紹介しますね。
牛乳・片栗粉
霧吹きなどに牛乳を入れてアブラムシに直接スプレーします。
牛乳が乾燥するときに脂肪が膜を作ってくれるので、その中でアブラムシを窒息させてしまおうという仕組みです。
欠点は匂いが出ることと、放置しておくとカビや腐敗で作物が傷んでしまうことですね。
吹き付けた牛乳が乾いたら水で洗い流す必要があります。
同じ理屈で片栗粉をといた水でもアブラムシを退治できます。
溶かす手間はありますが、匂いが出ないのと牛乳よりお金がかからないのがメリットですね。
もちろん片栗粉でも洗い流す必要はありますよ。
重曹+油+食器用洗剤
重曹小さじ1・油3分の1カップをよく混ぜます。(よく振らないと油と水が分離する)
霧吹きの中でカップ1杯の水と上の液体小さじ2杯を混ぜ、さらにその中に食器用洗剤を数滴入れます。
これをアブラムシに吹きかけることで駆除できます。
これもアブラムシを窒息させることが狙いです。
殺虫効果は洗剤のもので、油はしっかりまとわりつくために、重曹はカビ防止やうどんこ病に効果を発揮します。
シンプルに洗剤水だけでも駆除できます。
どちらにしても駆除が終わったら洗い流さないと、葉が傷む可能性があります。
唐辛子も有効
唐辛子もアブラムシ対策に有効だと知られています。
そこで思い出したのが、テレビ番組『鉄腕DASH!』でお馴染みのDASH村。
以前、この企画の中で紹介された「無農薬農薬」という、ちょっと不思議な名前の手作り虫よけがあります。
- とうがらし10本、にんにく3個、にら100gをすり鉢に入れ、よくすりつぶす。
- コーヒー殻ひとつかみ、茶殻急須2杯分、よもぎひとつかみ、しょうが3個を加え、さらにすりつぶす。
- 大鍋で煮立った湯6リットルに、すりつぶしたものを入れ、30分煮る。
- よく煮立ったら、焼酎1リットル、酢500cc、牛乳500ccを加え、さらに煮る。
- 煮立った液の上澄み液をとり、布でこす。
- よく冷めたら噴霧器に入れて完成。
しょうがやとうがらし、お酢や牛乳など家庭に常備してありそうな材料で作ることができます。
また、公式サイトにはレシピの他に農薬がどんなものなのかという説明も書かれていました。
アブラムシを寄せ付けないために
駆除の方法を説明しましたが、まずはアブラムシを寄せ付けないようにしたいですよね。
アブラムシの予防について紹介します。
■防虫ネットはアブラムシには効果薄
家庭菜園の虫よけに定番の防虫ネットは、網目が大きいのでアブラムシが通過してしまいます。
もっと目の細かい不織布などで覆えば防げますが、今度は通気性や日当たりが悪くなってしまいます。
■アブラムシはキラキラが嫌い
光を嫌うアブラムシに有効なのが防虫テープです。
キラキラと光を反射するテープで作物を囲むことでアブラムシ避けになります。
銀色が光を乱反射させることにより、飛んでいるアブラムシの視界を混乱させることができるんです。どこを飛んでいるのかが判断できなくなります。
人間だってパニックになるような場所には行きたくないですよね。なのでアブラムシも寄り付かなくなるというわけです。
ご家庭にあるアルミホイルでも同じような効果が期待できます。
アルミホイルを作物の茎や根元に巻いたり、周りに敷いたりするとよいでしょう。
■粘着テープも同時に
反対にアブラムシが好む黄色の粘着性捕虫テープも販売しています。
単独での効果は物足りませんがキラキラテープと併用するといいでしょう。
まとめ
たくさんのアブラムシを見ると、まずぎょっとしてしまいますよね。
ですが、駆除した後はがんばって予防のための対策をしておいてください。
収穫を楽しみに、作物にたっぷり愛情を注いであげてくださいね。