手続きに銀行印が必要と言われたけど、どの判子だかわからない。
いざ押したら「印鑑が違うようです」と言われてしまった…。
たびたび使うものではないので、銀行印を忘れてしまうことは珍しくありません。
「違います」と言われても、本当に自分の記憶違いなのかどうなのか…。
銀行側がうまく照合できていないのでは、と疑いたくもなりますよね。
そんな銀行印の確認方法について解説します。
私の経験から、「適当な印鑑を押すとどうなるか?」についてもお話しますね。
昔は通帳に印鑑押してなかったっけ?
以前は登録してある印鑑が通帳にそのまま印字されていました。
その印刷で簡単に銀行印を確認できたんですよね。
印字は副印と呼ばれていて、ラミネートされたシールのようになっていました。
通帳を繰り越すたびにそのシールを移していくんです。
それを見て窓口の行員が肉眼で確認して手続きしていたんです。
ですが最近は、窓口で通帳と印鑑を出す機会はめっきり減りました。
通帳と印鑑でお金をおろそうとする人はまずいないですよね?
加えて、副印から銀行印を偽造されるリスクもあります。
通帳を盗まれてハンコまで偽造されたら、預金は簡単に引き出されてしまいます。
そのため、ほとんどの銀行で通帳の副印は廃止されています。
たしか21世紀に入るころにはほとんど姿を消していたと記憶しています。
ただし、銀行印がなくなったわけではありません。
データは銀行に保管されていて、今では機械が照合をおこなっています。
銀行で届印の確認が可能
始めは1本しか持っていなかった印鑑が、必要に応じて増えることはよくある話です。
そして副印がない今、銀行印はどれだっけ…となるのもよくある話です(笑)。
窓口で確認していいのだろうか…?
怪しまれるんじゃないか、と気後れしてしまいますよね?
ですが、そんなに心配する必要はありません。
登録した印鑑がわからなくなる人は多いので銀行も慣れたものです。
銀行印を使うときに確信がなければ窓口で調べてもらえますよ。
確認時には以下のようなものを持参しましょう。
- 銀行印を知りたい通帳
- 自分で「これかもしれない」と思う印鑑全て
- 身分証明書
ちなみに銀行では印影を見せてくれることはありません。
持っていった印鑑が正解か不正解かを教えてくれるだけ。
なので、疑わしい印鑑は念のため全部持っていきましょう。
身分証明書は、運転免許証・パスポート・マイナンバーカードなど顔写真が入っているものが望ましいです。
顔写真なしの証明書だと複数の提示を求められるかもしれません。
このあたりは銀行によって違うので、事前に確認してから出かけたほうがいいです。
銀行に着いたら、預金に関することを担当している窓口で話をしましょう。
銀行印を確認したいことを伝えると、身分証明書の提示を求められます。
その後、持ってきた印鑑と通帳を窓口に預けえ調べてもらう流れになります。
判明したら、今度こそ忘れないようにしておきましょうね。
どの支店でも調べてくれるの?
もし、口座を開いた支店に行けるのであれば、そこへ出向くのがいちばん確実です。
データベース化されているのでどの支店でも大丈夫とは思いますが、口座開設の支店でないと受け付けられない銀行もわずかに存在します。
これもあらかじめ確認をしてからのほうが安心ですね。
本人以外でも確認できる?
原則、銀行印の確認をしてもらえるのは本人だけです。
誰でも確認できたら泥棒でも調べられるということですからね。
銀行としてもここだけは厳重に守っています。
例外はあるものの、代理人での確認はできないと思ったほうがいいでしょう。
銀行印が見つからなかったら?
持っていった印鑑がすべて違ったら、銀行印を紛失したということになりますね。
銀行印を無くしたというのは預金を守る鍵の半分を失った状態でとても危険です。
すみやかに登録変更の手続きをおこないましょう。
一時的に銀行印の利用をストップだけさせて、もう一度印鑑を探してみるのもありです。
印鑑を間違えると手続きにめちゃ時間がかかる!
普通の人が銀行印を必要になるのは、公共料金や通販での定期購入など毎月の支払いに自動引き落としを利用するときがほとんどです。
クレカを作るときに必要なこともありますね。
これらの申込みのときには気が急くので、つい「これかな?」と適当な印鑑を押してしまいがちです。
しかし、面倒でも自信がなければ確認したほうが絶対にいいです。
違う印鑑で手続きをパスできる可能性は0%。
しかも銀行印が違うと手続きにとても時間がかかります。
引き落としを受け付ける側の仕事をしたことがある私の経験談をお話しますね。
私が担当していたのは、顧客から届いた手続き用の書類を(一時)代金を入れておく会社の口座がある銀行へ送る仕事です。
書類に問題なければ2ヶ月くらいで引き落とし可能になります。
ところが、銀行印が違うと印鑑相違とされて書類が会社に戻ってきてしまいます。
そうすると、もう一度お客様に書類への記入をお願いしなければなりません。
新しい用紙を郵送し、返送されてきたらまた銀行へ郵送。
正しい銀行印が押されない限り、このやりとりを繰り返すことになるのです。
最初から正しい印鑑を押しても引き落とし可能になるまで2ヶ月くらいかかるのに、間違っていたらさらに何ヶ月もかかってしまうということにります。
また、そういうお客様に限って「まだ時間かかるの?」なんて責めたりするんですよね。
とほほ……。
なので「たぶんこれだろう」という一か八かではなく、銀行で確認して間違いない印鑑を押した方が結果的には早いですよ。
お互いにイライラせずに済みますし。
まとめ
- 銀行印は窓口で確認できる
- ただし、印影は見せてくれない
- 印鑑・身分証・通帳を持参
- 銀行印を間違えると引き落とし手続きが長引く
支払い方法のたくさんある現代では、銀行印が必要になる場面は多くありません。
だからこそ、いざ必要なときにわからなくなることも増えました。
手続きにかかる時間を短くするためにも、正しい銀行印を窓口で確認してから押すようにしてくださいね。