端午の節句には男の子のために兜を飾ります。
でも正しい飾り方ができていますか?
男兄弟がいない家庭で育ったお母さんは五月人形に馴染みがないので戸惑ってしまいますよね。私もそうでした。
飾り慣れていないので兜を出す時期や片づける時期もピンときません。
そんな五月人形の飾り方や出しておく期間についてまとめました。
兜の正しい飾り方
★シンプルな兜飾り
五月人形は価格やグレードによって付属品が細かく違います。
ここでは一番スタンダードな兜飾りで説明します。
兜の平飾りと呼ばれる形ですね。
- 敷物の上に飾り台と屏風を立てる。
- 兜を取り出した空箱(櫃)を飾り台にのせる。
- 櫃に兜を支える心木を立てる。
- 兜の飾りパーツ(前立て)を取り付ける。
- 心木に袱紗(紫の布)をかけて兜をセットする。
- 弓は向かって左側に置く。
- 刀は柄(持つところ)を下にして向かって右側に設置。
- 木札がある場合は手前の空いたスペースに置く。
兜だけでなく鎧つきの人形を飾る場合でも、基本的な配置に違いはありません。
人形が櫃に腰掛けるような形に飾ります。
忘れやすい刀の左右は、人形(右利き)がさっと刀を抜ける方に置くとおぼえておきましょう。
★鎧段飾り
雛人形に『○段飾り』なんていうのをよく耳にしますが、五月人形にも豪華な段ありが存在します。
兜だけでなく鎧も小物も増えて間違えてしまいそうですが、正しく飾ってあげてくださいね。
ここでは三段飾りで説明します。
上段:鎧兜の人形が中心。陣屋提灯を人形の両側に、その外側へ弓を向かって左、刀は右に置く。
中段:向かって右に軍扇、中心に太鼓、左に陣笠を置く。
下段:篝火を両側一番外に配置。その内側の向かって右からちまき・八足台(三方台)・柏餅を置く。
細かく書きましたが扇やちまきの左右配置はけっこうアバウトです。
調べてみるとどちらの説もあるみたいです。
ひとまず太鼓と八足台が中心にあれば大丈夫でしょう。
兜を飾っておく期間は?
雛人形は早くしまわないとお嫁に行き遅れるなんていう話がありますよね。
男の子の兜にもそういう逸話がありそうですが実はありません。
五月人形には出しておく期間の決まりはないんです。
そう言われても、飾る期間が決まってないのは困ってしまいますよね。
あくまで目安ですが、飾り始めは春分の日を過ぎてから4月中旬ごろにかけてが多いようです。
そしてこどもの日である5月5日が過ぎたら、すぐに片づけるという家庭がほとんどです。
というのも、そのまま飾ったままにしておくと梅雨に入ってしまうからですね。
兜が湿気を吸ってしまうとカビの原因になります。
そうなる前に湿気の少ない場所に収納しましょう。
★しまわなければいけない理由はない
五月人形を飾る期間にルールはないので、そのまま出しっぱなしにしておいても縁起が悪いということはありません。
せっかくもらったものだから飾っておこう…ということで1年中飾ったままにしているお宅もちらほらあるようです。
ただやっぱり、人形の傷みやすさ汚れやすさを考えるとしまったほうが安心ですよ。
それに、ずっと出しっぱなしだとありがたみが薄れてしまうような気がします。
なぜ端午の節句に兜を飾るの?
端午の節句に兜を飾るのには、男の子が健やかに育つようにという願いが込められています。
鎧や兜のような防具が邪気から子供を守ってくれるからですね。
ちなみに雛人形にも、同じように降りかかる厄を代わりにかぶってくれるという役割があります。
我が子を大切に思って災厄を避けるようにと祈る親の気持ちには、時代性別は関係ありませんね。
まとめ
おじいちゃんやおばあちゃんが買ってくれたり、実際にお父さんやお母さんが息子さんを連れて選びに行ったり。
どんなふうに準備された兜でも、息子さんが健やかに育ってほしいという想いがこもっています。
ぜひ、大切に飾ってあげてくださいね。