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意外に知らない雛人形それぞれの意味!子供にも分かるよう簡単に解説

雛人形はだれでも知っていますが、人形それぞれの意味をわかっている人は少ないのではないでしょうか?

今回は雛人形それぞれの意味や由来についてわかりやすく解説します。

このお人形はなんの人?

こんな娘さんの不意の質問にもぱっと答えられるようになりますよ。

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お雛様とお内裏様

雛人形は子供の分身となり災厄から守ってくれると言われています。

女性の人形は女の子の分身、男性の方は将来の旦那さまです。

 

♪おだいりさまと おひなさま♪

童謡『うれしいひな祭り』の歌にあるこの歌詞。

おだいりさまが男の人形、おひなさまが女の人形だと思っている人がたくさんいます。

ですが本当はちょっと違うんです。

 

  • おだいりさま:男女2人をセットにしたときの名前
  • おひなさま:飾ってある全部の雛人形のことを表す言葉

 

2人あわせておだいりさまなんですね。

内裏(だいり)というのは天皇の御所。今でいうと皇居のことを指します。

学生時代に勉強した平家物語によく出てきた言葉ですよね。

実は雛人形は天皇と皇后お二人の結婚式をモデルにしたお人形なんです。

人形の後ろに金屏風が置かれるのもそのためです。

我が子に豪華で幸せな結婚式をしてほしいという願いが込められているんです。

 

★なぜおだいりさまと呼ぶ?

昔は偉い人を直接名称で呼ぶのは恐れ多いという考え方がありました。

なので、殿さま・お館さま・お内裏さまのように建物で主を呼んでいたんです。

 

男女の人形それぞれの呼び方は?

男の人形は男雛(おびな)

女人形を女雛(めびな)

と呼びます。

わかりやすいですよね。

 

左右はどう並べる?

男雛と女雛の並べ方は地域によって異なります。

関西の雛人形は伝統にのっとって、向かって右に男雛、左が女雛を並べます。

京都で作られる京雛人形といわれるタイプです。

 

それ以外の地域では向かって左が男雛、右に女雛を配置します。

京雛人形に対して関東雛と呼ばれます。

 

三人官女

段飾りの雛人形では上から二段目に3人の女の人が並んでいます。

この人たちは三人官女(さんにんかんじょ)と呼ばれる、上段の2人をお世話をする人たちです。

現代に当てはめると宮内庁の女性職員といったところでしょうか。

三人官女は祝いの席で飲むお酒を注ぐ準備の格好で飾られます。

 

左側:お酒を入れるお鍋のような『提子(ひさご)』を持っている人

真ん中:お祝いのときに飾る台『島台(しまだい)』や『三方(さんぽう)』を持っている人

右側:お酒を注ぐひしゃくのような『長柄銚子(ながえのちょうし)』を持っている人

 

真ん中の女官がいってみればチーム三人官女のリーダー。

人形をよく見ると彼女だけ眉毛の色が薄くて歯が黒くなっています。

これはこの女性がいちばん年上で結婚もしている印です。

江戸時代には、結婚した女性は引眉とお歯黒をする習慣があったからです。

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五人囃子

三段目には楽器を持った男の子たちが並んでいます。

お祝いの場を音楽で盛り上げるのが役目です。

それぞれどの楽器を持ってどこに並ぶか決まっています。

左から見ていきましょう。

 

  • 太鼓(たいこ)
  • 大鼓(おおつづみ)
  • 小鼓(こつづみ)
  • 扇子 /または手ぶら

いちばん右の人は楽器ではない扇子を持っています。

何も持たずに並んでいることもあります。

この人の役割は声楽、つまりボーカルですね。

 

随身

2人の男の人が四段目にいますね。

この人たちは随身と呼ばれるボディガードの役割を務めています。

何かあったときのために矢と刀で武装しています。

向かって右が黒い衣装を着たおじいちゃんの左大臣。

左が若い男性の右大臣です。

童謡にある「あかいおかおのうだいじん」はこの若い男性のことです。

 

★本物の右大臣・左大臣は超お偉いさん

実は二人の随身を右大臣・左大臣と呼ぶのは正確には間違いです。

右左二人でそれっぽいので間違って広まってしまったようですね。

本物は公卿のトップの役職。

国のナンバー2・3といっていい高い地位の人でした。

随身も要人を守る大切な役職で地位は低くありませんが、さすがにそこまでお偉いさんが武装してついていることはありえません。

 

仕丁

五段目に並ぶのは仕丁(しちょう)という雑用係。

3人一組でそれぞれ喜び・怒り・悲しみの表情を浮かべています。

雛人形の中では珍しく庶民といえる身分の人たちです。

 

高貴な人の周りで働けるとはいえ、お給料は無しの無償労働だったので心からハッピーというわけではないみたい。

喜怒哀楽がはげしい人形の表情にもそれが表れていますね。

 

飾るときには外出時に欠かせない道具(立傘・沓台・台傘)を1人1つずつ持たせます。

関西の京雛人形ではお掃除の道具(箒・塵取り・熊手)を持たせます。

 

まとめ

私の実家のひな人形は男雛と女雛だけでした。

三人官女や五人囃子がいる三段飾りやもっと豪華な七段飾りの雛人形をうらやましく思ったこともあります。

でも、雛人形の価値は段の数で決まるわけではありませんよ。

両親や祖父母から元気で素敵な女性に成長しますようにという願いを込めて贈られるものです。

どれだけ段があってもその愛情がなければ何にもなりませんからね。

 

★段の数は流行にも左右される

雛人形の段数は時代の流行によっても変化します。

昭和の時代までは豪華第一主義、とにかく段数が多い雛人形が好まれました。

七段飾りのきらびやかな人形を目にする機会も多かったです。

ついでに言うと、ステレオやスピーカーなど電化製品も大きいほどいいとされていました。

ところが住宅事情や小さいものが好まれるようになった時代の変化で、今はコンパクトな雛人形が主流になっています。

 

埼玉県鴻巣市で毎年おこなわれるひな祭りイベントの雛人形です。

飾られている人形の数は1800オーバー。

段飾りというよりピラミッドですね。

いくら豪華な人形の方がいいと思い込んでいる人でも、この段飾りが自宅に来たら困るでしょう。

やっぱり家のサイズや娘さんの好みの人形を買ってあげるのが一番ですよ。

そうしておうちで飾ったお人形の説明をしてあげてくださいね。

節句
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