肌が乾燥してカサカサ……かゆみも出ますし、ひどくなると皮がむけたり粉をふいたようになって見た目もよくありません。
高価な化粧水や保湿クリームを使っても、なかなか良くならないと悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
やはり外側からのケアだけでは効果はイマイチ。
乾燥肌にいいとされる栄養素を食事に取り入れて、体の内側からも乾燥肌を改善していきましょう。
乾燥肌を改善させる栄養素(食材)とは?
乾燥肌を改善させる栄養素はたくさんあります。
それぞれの働きを知って、効率的にバランス良く摂取していきましょう。
ビタミンA
ビタミンAは脂溶性ビタミンの一つで、皮膚や粘膜の新陳代謝を促したり、うるおいを維持したりする働きがあります。
主に動物性食品に含まれていて、レチノールとも呼ばれています。スキンケア商品にも使われるので耳にしたことがあるかもしれません。
レチノールは、レバー・ウナギ・アナゴ・卵黄などに多く含まれています。
レチノールは腸へ吸収されやすく、効果的にビタミンAを摂取できます。
ただ、過剰に摂取すると吐き気、下痢、頭痛などの症状が出る場合があります。
そもそも、動物性食品はカロリーやコレステロールが高いので、たくさん摂りすぎるのはよくありません。
そこで活躍するのがβカロテンです。
βカロテンは、ほうれんそう・ニンジン・モロヘイヤ・カボチャなどの緑黄色野菜に多く含まれる栄養素です。
βカロテンはレチノールに比べると吸収率は低くなりますが、体内で不足している量に応じてビタミンAに変換されるため、過剰摂取の心配はありません。
しかも残った分は抗酸化物質として働いてくれるというすぐれもの。
ビタミンAは脂溶性なので、油と一緒に調理することで吸収率を上げることができます。
ビタミンB
ビタミンBは水溶性ビタミンの一つで、皮膚や粘膜の新陳代謝を促したり、皮膚や粘膜の炎症を防いだりする働きがあります。
水溶性のビタミンBには、ビタミンB群という8つの栄養素があります。
どれか一つを集中的に摂ればいいというものではなく、バランスよく摂取することで効果を発揮します。
ビタミンB群 | 多く含む食材 |
B1 | 豚肉・ウナギ・たらこ・玄米 |
B2 | レバー・ウナギ・玄米・牛乳・大豆 |
B3 | レバー・ピーナッツ・カツオ・イワシ |
B5 | レバー・ハツ・卵・大豆・干し椎茸 |
B6 | レバー・まぐろ・かつお・鮭・ニンニク・バナナ |
B7 | レバー・大豆・海苔・牡蠣 |
B9 | ほうれん草・枝豆・菜の花・レバー・ウナギ |
B12 | いくら・たらこ・あさり・しじみ・レバー |
ビタミンBが圧倒的に含まれているのは牛・豚・鶏のレバーですね。
他にも魚卵や乾物にも多く含まれています。
ビタミンBは水溶性なので、大量摂取しても余計なぶんは尿として体外に排出されてしまいます。
毎日こまめに摂取していきましょう。
ビタミンC
ビタミンCは水溶性ビタミンの一つで、皮膚や粘膜を形成する働きがあるコラーゲンを生成する際に必要となるため、肌荒れに効果があるといわれています。
肌の悩みにはとにかくビタミンC、というイメージが強いですね。
ブロッコリー・パセリ・ピーマン・さつまいも・アセロラ・キャベツ・イチコ・柑橘類など、野菜や果物に多く含まれています。
野菜や果物をバランスよく食べていれば不足することはあまりないので、過剰にサプリメントで補う必要はありません。
逆に過剰摂取によって下痢をしてしまうこともあるので、気を付けましょう。
ビタミンCは空気、水、熱に弱いのが特徴です。
食材が新鮮なうちに、手早く調理して、煮込み料理はお汁まで飲むように注意すると、無駄なく摂取することができます。
ビタミンCも水溶性なので、一度にたくさん摂取しても意味がありません。(排出されてしまいます)
毎日こまめに摂取していきましょう。
ビタミンE
ビタミンEは脂溶性ビタミンの一つで、ビタミンの中でも最も強い抗酸化作用を持っています。
また血行を良くする力があるため、皮膚の新陳代謝を活発にする働きがあります。
乾燥肌はもちろん、アンチエイジングのビタミンとして美容クリームの原料にもよく使われています。
ビタミンEは、モロヘイヤ・大根の葉・赤ピーマン・アボカド・ブロッコリーなどの野菜の他に、ナッツ類・植物油などにも多く含まれています。
料理に使いやすい食材が多いので、比較的摂りやすい栄養素じゃないでしょうか。
亜鉛
亜鉛はタンパク質をアミノ酸に分解する酵素の材料となるミネラルです。
正常な細胞の維持に必要不可欠なので、不足すると皮膚炎などを起こすことがあります。
亜鉛は、カキ・ホタテ・たらこ・レバー・牛肉・ウナギ・アーモンド・チーズなどに多く含まれています。
ミネラルは人間の体で生成することはできないので、食事やサプリメントなどで摂取する必要があります。
不足しがちな栄養素ではありますが、サプリなどの過剰摂取によって体調不良や腎機能の低下が起こる場合があります。
なるべく普段の食事で摂取したいですね。
セラミド
セラミドは肌表面の角質層に存在している物質です。
細胞同士の間を埋める細胞間脂質として働いています。
セラミドが不足すると肌の保水効果やバリア機能が低下するので、乾燥肌になってしまうというわけです。
栄養素というより保湿成分ですが、肌にはとても大事で食品でも補うことができるのでここで紹介します。
セラミドはこんにゃく芋・米糠・小麦胚芽・牛乳・黒豆・海藻類に多く含まれます。
なんだか黒っぽい食材が多いですね。
ほうれん草やニンジンなど緑黄色野菜にはセラミド減少を抑える働きがあります。
合わせて調理することで、彩り豊かで効果的に摂取することが出来ます。
必要な栄養をまとめて採れるおすすめメニュー
必要な栄養素を効率よく摂れる食事メニューをご紹介します。
ここからインスピレーションを得て、面倒な毎日の献立作りに役立ててもらえるとうれしいです。
■ウナギの卵とじ
ウナギのかば焼きを卵でとじるだけ! タマネギを入れてもおいしいです。丼にしてもいいですね♪
■ホウレンソウのゴマあえ
ホウレンソウを茹でてゴマであえるだけ! あと1品足りないときにも嬉しいメニューです。
■麻婆コンニャク
いつもの麻婆豆腐をコンニャクに! 豆腐+コンニャク、ナス+コンニャクでボリュームを出してもいいですね。
■アボカドサラダ
ドレッシングを変えるだけでバリエーションは無限大! 野菜の組み合わせを変えるとたくさんのフィトケミカルを摂取できます。
■具だくさん味噌汁
貝類や野菜など何でも入れられるのが魅力です。たくさんの食材をバランスよく摂取できる、おすすめメニューです。
■ミルクスープ
いつものポトフのスープを牛乳に。味噌汁と同じでいろいろな具を入れられるのが強みです。
牛乳の濃度(牛乳のみ/水+牛乳)はお好みで調整してくださいね。
まとめ
いかがですか?
ぷるっと潤った肌の人は、女性でも男性でも魅力的ですよね。
毎日の食事で改善した乾燥肌は、長く美しさを保ってくれます。
気軽に試してみてくださいね!