最近では年賀状のやり取りをやめる人が増えてきています。
平成の終わりや団塊の世代が職を離れて人付き合いが少なくなってきたという理由があるようです。
そんな話題がテレビでも取り上げられてちょっとした年賀状やめるブームです。
そんなブームを別世界の事のように思っていた我が家にも、ついに年賀状やめますの挨拶が届きました。
「おお、これが年賀状やめるはがきかあ…」
というわけで今回は年賀状をやめる挨拶の方法をリアルに届いたはがきを元に紹介します。
受け取ってわかった相手の気分を害さないポイントも合わせて解説しますね。
年賀状をやめようかなと考えている方は参考にしてみてくださいね。
我が家に届いた年賀状じまいのはがき
謹賀新年
皆様に幸多き年でありますよう
心からお祈り申し上げます
さて、寄る年波を感じるに至り
本年をもってどなた様にも
年始の挨拶を控えさせていただくことに
いたしました
まことに勝手ではございますが
今後も変わらぬお付き合いのほどお願い申し上げます
これが我が家に来た年賀状やめますハガキ(正式名称あるのかな?)です。
相手は親戚の叔父で、年一回くらいのペースで顔を合わせる間柄です。
「寄る年波」なんていうほどヨボヨボじゃなく元気です。
ただ年齢は66歳で、定年後の再雇用期間も終わったので年賀状終了に踏み切ったみたいです。
男性の場合だと、長年の会社勤めで年賀状の数も膨れ上がっていますからね。
定年や退職はやめるタイミングとしては悪く無さそうです。
年賀状じまいで抑えておきたいマナーのポイント
年賀状辞退のはがきを送って相手の気分を害さないか?
ということを心配する人が多いですね。
しかし受け取ってみてわかりましたが、はがきをもらっても不快には思いませんでした。
うちに来た年賀状は家族全員に宛てですが、両親もとくに気にしていないようです。
感覚としては喪中の欠礼はがきを受け取った時に近いですね。
単なるお知らせの一つだなあという印象です。
去年は年賀状じまいがテレビで取り上げられることも多かったので、耐性がついていたのかもしれません。
ただ書き方を一つ間違えると相手を不快にさせる可能性はあります。
そこで最低限守ったほうがいいというポイントを紹介します。
★全員一律でやめる風
年賀状の終了は全員いっぺんにやめるのが鉄則です。
少なくとも相手にそれが伝わらないと角が立ちます。
自分だけ断捨離されたと思うと面白くありませんからね。
なので、やめる宣言のはがきは全体的にドライなほうがいいと思います。
一律に発送した雰囲気が伝わりやすいからです。
うちに来た年賀状もテンプレ通りで全文印刷です。
無愛想で抵抗があるかもしれませんが、ここに何か書き足すと特別感が出てしまいます。
本当に全員とのやり取りをやめる必要はありませんよ。
義理のやり取りでなく年賀状を楽しみにしている層もいますからね。
私は今のところやめる気はないですが、もしやめるとしても遠方に住む叔母や絵手紙年賀状をくれる先輩とのやり取りは続けると思います。
★理由をズバリ書かない
年賀状をやめる理由としては「高齢のため」「年末年始の多忙」「定年退職」「隠居」などがよくあります。
しかしこれらに当てはまらない場合は、無理に理由を当てはめなくてもいいです。
年始の挨拶に加えて「本年をもちましてどなた様へも年頭の挨拶を欠礼させていただくことにいたしました」と続けても不自然さはありませんよ。
ヘタに健康上の理由を書くのは相手に心配をかけることになります。
また、「虚礼なのでやめたい」という本音をストレートに書くのもいけません。
前年まで送り合っていた年賀状を全否定する失礼な言葉になってしまいます。
理由は当たり障りのないものを選び、書けそうになければ無しでいきましょう。
★今後の変わらぬ付き合いをお願いする
「今後も変わらぬお付き合いのほどお願い申し上げます」
年賀状をやめてもこれからの付き合いは続けたい旨を明記します。
これがあることで冷たい印象はかなり薄れます。
このお願いの言葉は何年も会っていない相手にも同じように書きます。
社交辞令まる出しになってしまいますが、全員同じメッセージを送ったんだなということが伝わるのでむしろプラスに働きます。
我が家に届いた年賀状も親戚としては他人行儀に見えますが、事情はわかるのでとくに気分を害することはあいません。
このあたりもドライに定型文で書くことのメリットですね。
年賀状をやめる挨拶(電話編)
今年は年賀状をやめる宣言がもう1件ありました。
母の姉(つまり伯母)です。
伯母の場合は年賀状ではなく、元旦に母へ直接電話がかかってきました。
口頭で年始の挨拶と年賀状のお礼、今年から年賀状をやめることが伝えられました。
他の人へ辞退年賀状を出したのか聞くと出さなかったとの返事。
これから一人ずつ年賀状をもらった人に電話で挨拶するつもりだとか。
たしかに直接話して伝えれば縁切りを望んでいるような誤解はまず生まれません。
大変そうですが、伯母の年賀状のやり取りは友達ばかりで20枚もないくらいなので、これはこれでアリなのかなと思いました。
と同時に電話で話せるくらいの間柄なら、メールやラインで年賀状をやめることを伝えても悪くないと思いましたね。
★はがきは略式の手紙
電話で年賀状辞退の挨拶をするのはマナー的にどうなの?
という考え方もあります。
しかしそもそも「はがき」自体が略式の手紙なのです。
一般的に大事な内容の手紙ははがきでなく封書で送るのが常識。
年賀状を封書で送ることだって可能です。
つまり年賀はがきはもともとライトな年始の挨拶なんです。
なので電話やメールでやめることを伝えるのがとりわけマナー違反にはあたりません。
ただ理屈はともかく、失礼と感じる人が一定数入るのは確かです。
親しい友人や親戚以外の人、とくに仕事関係の目上の方にはメール連絡はやめておいたほうがいいでしょう。
まとめ
年賀状は重苦しい義務のようなものではありません。
軽い挨拶状なのでやめるもやめないも自由です。
別に宣言無しでピタッと出さなくなるのもありだと思います。
ただ、毎年続いていたものが突然来なくなると「あれ?亡くなった?」と無用な心配をかけるかもしれません。
一度やめますハガキを出してから翌年以降は返事も辞退する、というのが一番しっくり来るやめ方ではないでしょうか。
それと、無理に全員とのやり取りをやめる必要はありませんよ。
虚礼でなく心のこもった年賀状のやり取りはいくつになってもうれしいものです。