お刺身を買うとついてくる大根のつま。
あの大根を持て余すことがよくあります。
残しがちで汚れているから捨てちゃう人も少なくありません。
しかし、つまだって代金のうち。
何より食べ物を捨てるなんて抵抗がありますよね。
どうしてお刺身には大根のつまが入っているのか。
つまを美味しく食べるにはどんな方法があるのか。
つまについて知ればきっとあなたも残すことはなくなりますよ。
刺し身のつまの由来
私たちは刺身についてくる大根の細切りをつまと呼んでいます。
しかし、細かく言うと微妙に違うんです。
お刺身の添えられる物をあしらいといいます。
あしらいは3つに分類されます。
★つま
刺身に香りや風味を添える付け合せです。
カラフルな色合いで華やかさを持たせる役割もあります。
シソや海藻、黄色い菊の花がつまに当たります。
刺身が夫ならちょうど「妻」の役割ですね。
★けん
「剣」のように細長く切った野菜です。
さっぱりさせる口直しの他に盛りを豪華に見せる上げ底の役割もあります。
そのため土台のように刺身の下に敷かれることも多いです。
ニンジン・きゅうり・カボチャ・みょうがの細切りがけんになります。
実は大根の細切りもこの「けん」に分類されます。
★辛み
辛味は刺身に欠かせない薬味のことですね。
わさびやしょうが、もみじおろしなど。
辛さの他に生ものの防腐剤としての役目もあります。
なので、本当はあの大根は「つま」ではなく「けん」ということになります。
ところが、いつからか添え物全体がつまと呼ばれるようになりました。
「妻」という言葉が「隣にいるもの」としてすんなり受け入れられやすかったからでしょうか。
けんのはずの大根もつまと呼ばれるようになり、大根細切り=つまのイメージが定着してしまいました。
間違いではありませんが、大根だけでなくきゅうりもみょうがも菊の花も全部つまなんですよ。
大根のつまの優れた役割
大根がつまの代表のような扱いなのは、ひときわ優れた効果があるからです。
刺身に添えるものとしてとても理にかなっています。
食べずに敷物扱いするなんてもったいないですよ。
- 強力な殺菌力があり食あたりを防ぐ。
- 刺身の水分を吸収しやすく皿のべたつきを防ぐ。
- 消化酵素を含むので口直しとして優れている。
- 価格が安いので皿をボリュームアップさせやすい。
つまの美味しい食べ方
さまざまな効果がある大根のつまですが、やはり食卓ではお皿に残りがちではありませんか?
せっかく食べられるのですから、別の料理に変身させて美味しくいただきましょう。
大根のつまの簡単アレンジ方法を紹介します。
お味噌汁
大根は味噌汁の具としては定番ですね。
次の日の朝食の味噌汁に使っちゃいましょう。
大根には刺身の味が染みてしまっていますので、軽く水洗いします。
あとは味噌汁の中に入れるだけ。
具沢山で腹持ちのいい味噌汁に早変わりです。
細切りなので火の通りも早いですよ。
ラーメン
味噌汁と同じくらい簡単なのがラーメンの具にしちゃうこと。
水洗いしたつまを火を止める直前に入れるだけです。
温かい大根は独特の匂いがあります。
ラーメン味なら大根風味が苦手な子供でも食べやすいですよ。
サラダ
水洗いして魚味を落とせばサラダとして食べられます。
つま多すぎ、という時は別皿でサラダにするのもいいですね。
他の野菜と混ぜてマヨネーズやドレッシングと和えれば立派な一品です。
スパイスを入れるとちょっと大人の味になります。
刺身とは一味違うおつまみとしても出せますよ。
てんぷら
つまはてんぷらにすると美味しいですよ。
細切りが生きてさくさくと軽い食感が楽しめます。
他のつまも加えてかき揚げにするのもおすすめです。
大葉やニンジンがあれば彩りも良くなります。
味は折り紙付きですが油の用意が面倒なのが難点ですね。
ペペロンチーノ
大根のつまをペペロンチーノにしてしまう大胆なレシピです。
これはなかなかぱっとは思いつかないかも。
ご飯がすすむおかずです。
味をちょっと濃いめにつけて、パンにはさんでサンドイッチにしても美味しいですよ。
まとめ
つまの役割を知るだけでも、今までとは箸のつけ具合が違うはずです。
もう捨てる気にはならないですよね。
アイデアレシピも参考にしてつまを残さず美味しくいただきましょう。