寒い時期はどうしても暖房のスイッチに手が伸びるもの。
そこでいつも悩むのが設定温度です。
エコや電気代ばかり気を使って風邪を引いてしまっては本末転倒ですからね。
とくに赤ちゃんや高齢者のいるお宅は注意が必要です。
快適に過ごせる冬のエアコン設定温度についてまとめました。
おすすめ設定は20℃
環境省やエアコンメーカーが推奨している暖房温度は20℃です。
一般的な家庭の設定と同じかやや低いくらいですね。
お店や公共施設ではもう少し高めに設定されていると思います。
もちろん環境や外気によって適切な設定温度は変わります。
室温計を見ながらこまめに調整するのが望ましいです。
赤ちゃんのいる部屋は?
ひとことに室温設定と言っても、その部屋にいるのがどんな人なのかということは大きなポイントになります。
とくに生まれたばかりの赤ちゃんと初めて過ごす冬は、何度に設定するべきか戸惑ってしまいますよね。
まだ体温調節をうまくできない赤ちゃんにとって室温の調整はとても重要です。
暑い寒いを言えない赤ちゃんには、大人以上に気を使ってあげなければいけません。
冬場の赤ちゃんがいる部屋は、20~23℃の間に設定しましょう。
大人よりも1~2℃高めの設定です。
注意したいのはエアコンの温度設定を信用しすぎないこと。
何故なら、エアコンが温度を感じる領域と赤ちゃんがいる場所の室温が同じとは限らないからです。
普通に考えても、部屋のドアの近くは寒くてエアコンの前は気温が高いですよね。
ベビーベッドに室温計を取り付けて、気温を細かく確認できるようにしておいた方が赤ちゃんに優しい環境が作れます。
高齢者のいる部屋は?
おじいちゃんやおばあちゃんと一緒に過ごすことが多い部屋でも、室温には気を付けたいものです。
寝たきりになってしまい、介護をしている場合は特に注意が必要です。
高齢者がいる室温は21~26℃に調整しましょう。
病院や施設でも25℃前後に設定しているところが多いですよね。
歳を取ると筋肉や脂肪の量が減ってしまうので、代謝が落ちて体を寒さから守るのが難しくなります。
腰や関節の痛みも寒さで倍増してしまいます。
少し高めの温度に設定しましょう。
★ヒートショックにも注意
また普段いる部屋だけでなく、廊下や浴室など他の場所も温かくする対策が望ましいです。
入浴時などの急激な温度差によって「ヒートショック」を引き起こす原因になるからです。
★ヒートショックとは?
暖かい部屋から寒い廊下・脱衣所・浴室に移動すると冷えた体の血圧は急上昇します。
温かい湯船につかると血圧は急降下。
脱衣所が冷えていると再び血圧が上昇します。
この血圧の乱高下は非常に危険で、心筋梗塞や脳梗塞のような命を落としかねない症状を引き起こします。
この症状をヒートショックといいます。
ヒートショックを防ぐにはなるべく環境の温度差を小さくすることが重要です。
入浴前には浴室や脱衣所をミニヒーターなどで暖めること。
廊下にもヒーターをかけておいたほうがいいですね。
密閉されていない廊下を部屋と同じ温度にするのは難しいです。
ですが、ヒーターをかけておけば底冷え状態にはならないのでヒートショックの可能性を下げることができます。
IFUDO 人感センサー付セラミックファンヒーター (ホワイト)
湿度にも注意
室温と同じくらい重要なのが湿度です。
湿度は温度以上に体感の快適さに影響します。
夏場にジメジメしているととても不快ですが、サラッと乾いていると気温が高くても気持ちよく過ごせますよね?
冬も乾燥しすぎると気温以上に寒く感じてしまうのです。
また、ウイルスは湿度が高いところは苦手なのでインフルエンザ防止の効果も見逃せません。
寒い季節に湿度を上げるのは快適さ・健康面どちらにもメリットがあるのです。
湿度を上げるには昔ながらのストーブ+やかんの組み合わせが一番です。
加湿器や濡れタオルの部屋干しでも湿度をコントロールできます。
湿度計があれば50%前後を目安に湿度を上げましょう。
ひと工夫で暖房効率をアップ
★暖房効率アップ方法
・カーテン・雨戸で外の冷気を遮断
・半纏やヒートテックなどを着る
・こまめなエアコンのフィルター掃除
・体を暖める食材(生姜など)や食事メニューを
・サーキュレーターで温かい空気を循環させる
もちろん、温度をひたすら高くすればいいと言うものではありません。
細かい工夫をすることで、エアコンだけに頼らず効率的に部屋を暖めることができます。
暖房温度を1℃下げれば消費電力を1割近く少なくすることができます。
夏の冷房にも気を使えば、1年間で豪華なディナー代くらいの節約になりますよ。
無理は禁物ですが、小さな工夫を積み重ねて暖房効率をアップさせましょう。
まとめ
- 冬の推奨設定温度は20℃
- 赤ちゃん部屋は23℃
- 高齢者の部屋は25℃
- 温度差によるヒートショックに注意
- 加湿は体感温度UPと風邪予防
- 気密性・空気循環・厚着など工夫を
ただでさえ冬場は体調を崩しやすいです。
エコも大切ですが、まずは体の弱い立場の家族を気遣ってあげてください。
室温を上手に調節して寒い冬を乗り切りましょう。