クリスマスと言えばサンタクロースですよね。
私も子供の頃は、イブの夜に遠くから鈴の音が聞こえてくるような気がしたものです。
でもよくよく考えると、サンタって謎の人物だと思いませんか?
なぜ煙突から入ってくるのか?
どうして赤い服を着ているのか?
なぜ馬じゃなくてトナカイ?
そもそもサンタは空想の人物なのか…?
そんなサンタの疑問をまとめて解決します。
サンタクロースは実在の人物?
突然ですが、サンタクロースは実在します。
さすがに子供たちの信じる、世界中にプレゼントを配って回るサンタクロースは実在しません。
ですが、実際に存在した人物がサンタクロースのモデルと言われているんです。
その人物は、西暦300年ごろローマ帝国のリキュア属州(いまのトルコ)で活躍したキリスト教の司祭さま。
「聖ニコラウス」と呼ばれる聖人です。
西暦300年といえば日本はまだ古墳時代です。
そんなはるか昔の人物がサンタクロースのルーツになっているんです。
★サンタクロースのお墓発見!?
2017年10月に、トルコの聖ニコラウス教会の下から1600年以上前の墓が発見されました。
これが聖ニコラウス本人のお墓ではないかと騒がれています。
まだ調査中ですが、もし本物ならまさしくサンタクロースのお墓ということになりますね。
サンタはなぜ赤い服を着ている?
サンタクロースでぱっと思い浮かぶのはあの真っ赤な服です。
サンタのモデルになった聖ニコラウスが着ていた司祭服は赤い色でした。
当時のカトリックの教会に属する司祭は祝日には赤い服を着ていたそうです。
サンタさんの赤い衣装もここからイメージがついたのではないかと言われています。
★サンタの赤はコカ・コーラの赤?
これとは別に、もう1つ有名な説があります。
コカ・コーラにまつわるサンタ服の話を聞いたことはありませんか?
コカ・コーラ社のコーポレートカラーは赤。
1931年のクリスマスにコカ・コーラは自社の広告を作るため赤を基調にしたイラストを依頼しました。
その宣伝効果は大きくイラストは広く世に知れ渡りました。
それ以降「サンタクロースは赤い衣装を着ている」というイメージが人々に強く根付きました。
思わず納得してしまう説得力のある話です。
ところが、コカ・コーラが広告を出すより前の大正初期に日本で製造されたサンタクロースの人形。これが赤い衣装を着ていたのが見つかっています。
なので、サンタの赤い服の起源となるとやっぱり聖ニコラウスの司祭服というのが有力と言えそうです。
なぜサンタは煙突から入る?
サンタクロースが煙突から入ってくるのにもちゃんと理由があります。
ニコラウスの近所に3人の娘が住んでいました。
彼女たちは家が貧しいせいで嫁ぐことができずにいました。
この話を耳にしたニコラウスはある日の真夜中、その家を訪れます。
そして屋根の上にあった煙突から金貨を家に落とすのです。
するとこの金貨は暖炉に干してあった靴下の中へとストンと入っていきました。
そのお金を使って娘達は無事に結婚できたのです。
このニコラウスの逸話がもとでサンタは煙突から家に入ると伝えられています。
サンタはプレゼントをくれる、プレゼントは靴下に入れるという設定(?)もこのストーリーが元になっているといわれています。
「うちには煙突がないよ、どうするの?」と小さなお子さんは心配してしまうかもしれませんね。
そんなときは「今は煙突のある家の方が珍しいから、サンタさんも玄関や窓から入るようにしたみたいよ」と答えてあげれば安心です。
間違っても「煙突がないから、うちにはサンタさんは来ないのよ」なんていう夢のない話はしないであげてくださいね。
なぜトナカイ?
サンタのそりを引くのはトナカイですよね。
でもどうして馬ではなくトナカイになったのでしょう。
1823年にクレメント・クラーク・ムーアが『サンタクロースがきた』という詩を発表しました。
その詩の中に「サンタのトナカイのそりがきた」という表現があるのです。
トナカイは8頭いてそれぞれ名前も付いているんですよ。
ダッシャー、ダンサー、プランサー、ヴィクセン、コメット、キューピッド、ドナー、ブリッツェン。
この詩がサンタにトナカイのイメージを付けたきっかけと言われています。
さらに、1939年にはロバート・L・メイが『ルドルフ 赤鼻のトナカイ』という童話を発表しました。
この中には先ほどの8頭を束ねるリーダーとして「ルドルフ」というトナカイが出てきます。
今風に言えば『サンタクロースがきた』のスピンオフ作品といったところでしょうか。
後にこの話はアニメ映画となり、また有名なクリスマスソング『赤鼻のトナカイ』も作られて、世界的に知られるようになったのです。
私たちが頭に思い浮かべるトナカイはこっちの方ですね。
まとめ
とかく子供たちはサンタに興味津々です。
こんな「サンタクロースのいろいろ」をお子さんに話してあげると、「お父さんやお母さんはサンタさんの友達なの?」なんて聞かれてしまうかもしれませんね。