「こっちの幼稚園では節分にお菓子をまかないんですか?」
最近引っ越してきたママ友のセリフに驚きました。
なんでも、元住んでいた場所では節分イベントにお菓子をまくのは珍しくないそうです。
節分に豆じゃなくてお菓子をまくのを当たり前のように語られるとは…。
そこで、節分にお菓子まきがある地域について調べてみました。
節分といえばお菓子?
調べてみると、昔から「節分にはお菓子」という地域はいくつか存在しました。
豆ではなくお菓子をまくという場所も確かにありました。
子供じゃなくてもちょっとうらやましいですね。
東海地方
愛知・岐阜・静岡の一部では節分にお菓子をまく風習があります。
引越してきたママ友もこっち方面の人。
愛知…とくに名古屋といえば、結婚式で高いところからお菓子を豪快にまくのが有名ですよね。
同じように節分には神社などでお菓子がまかれるイベントが行われます。
お菓子セットの中に現金が入った「当たり」もあるとか。
もちろん大きなイベントだけでなく、学校行事でもお菓子をまくこともあるそうです。
子供は豆より断然そっちのほうがいいですよね。
家庭では、真っ暗な部屋の中にお菓子をまいておき子供たちが拾うというスタイルも取られます。
鬼に豆をぶつけるという要素はなしで、宝探し的なイベントにしているんですね。
三重県紀北町
世界遺産の熊野古道がある三重県の紀北町。
この町の風習も、節分とお菓子が密接しています。
節分には普通に豆まきをします。
そのあと子供たちは袋を持って町に出かけて、まいた豆が玄関先に残っている家々を訪ねて「たいさまうって」と声をかけます。
すると住人がお菓子をあげるという行事です。
まさに和製ハロウィンです。
住人の方もきっちり準備してくれているので、大きな袋がお菓子でいっぱいになるそうです。
これは子供たちのテンションも上がりますね。
呪文のような「たいさまうって」は「鯛鯖(たいさば)売って」というのが正式な言葉だとか。
漁業が盛んな地域ならではの豊漁を願うイベントなんでしょうね。
別の事情でお菓子を使う場合も
幼稚園や保育園、また地域の子供会で節分の行事をおこなうところもありますよね。
そういう小さな子が参加する節分イベントでは、豆の代わりに投げられるサイズのお菓子を使うところも少なくありません。
1つ1つ小分けに包装してあるキャンディやチョコレートなど。
あらかじめセットになっているお菓子をイベントのプレゼントとして配るということもあるみたいですね。
また、豆をまく場合でも直にはばらまかないで、数個ずつパックになったものをそのまま投げたりします。
これはこれで、地域の風習とは別の理由があります。
★危ないから
投げた豆や床に散らばった豆が原因で、転んだり怪我をしたりといったことを避けるためです。
子供は力の加減などおかまいなしに投げたり、豆を踏みつけて滑ってしまったりということがありそうですからね。
ちょっとした怪我でも保護者の方からのクレームになる時代です。
伝統を伝えたいのはヤマヤマですが、保育士さんや先生の苦労を考えると仕方ないかもしれませんね…。
★片付けが大変だから
鬼をめがけていろいろなところに豆が投げられて散らばります。
中には鬼なんて関係なく、投げることがただただ楽しくなってしまう子もいます(笑)。私もそうだったかも…。
見えている範囲だけではなく、家具の裏やちょっとした隙間などに入り込んだ豆をすべて掃除するのは大変ですよね。
年末に家の中を大掃除したときに思わぬところから豆が出てきて、「やだ、こんなところにまだ残ってた」なんて経験がある人もいるのではないでしょうか?
こんなことを防ぐために、片付けやすいお菓子を使うことが増えています。
住宅事情や衛生面を考えるとこれも仕方がない気はしますね。
まとめ
節分にお菓子をまく地域がホントにあるとは驚きでした。
所変われば風習もさまざまですね。
お菓子を配って節分の思い出を作るのも大事ですが、「節分に豆をまくことには、こんな意味があるのよ」ということを子供に教えてあげるのも私たち大人の役目かもしれません。