今では節分に恵方巻きを食べる習慣はかなり広まっています。
どこのお店でも色とりどりの工夫をこらした巻きずしが販売されていますね。
ロールケーキまで恵方巻きとして売られたりしています。
ですが、元をたどると恵方巻きの具には何がふさわしいのでしょう?
それに、毎年発表されている縁起のいい方角。
あの恵方ってどうやって決められているのでしょう?
知っておきたい恵方巻の正式ルール(?)をまとめました。
恵方巻きの具材の本当の意味
今や恵方巻きはコンビニやスーパーにとって2月の目玉商品です。
めちゃめちゃ豪華な恵方巻きや甘いスイーツ巻きまで販売されています。
しかし本来の恵方巻きは、無病息災や商売繁盛の祈りを込めて七福神になぞらえた7つの具材を巻くとされていました。
はっきり決まった具材はありませんが、色味や味のバランスを考慮するとスタンダードな組み合わせは以下の様なものです。
・かんぴょう
・キュウリ、レタス、かいわれなど緑ものを1点
・厚焼き玉子・伊達巻・だし巻といった卵ものを1点
・えび
・ウナギかアナゴ
・桜でんぶ
・シイタケを煮たもの
もちろんこの7種類でなければいけないというルールではありません。
もっとたくさんの具を入れてもいいですし他のものを使っても大丈夫です。
ただ1種類の具材だと(ダメではありませんが)恵方巻き感覚は少し薄れますね。
ご家庭によっては夕食を、巻き寿司ではなく手巻きパーティーにしちゃったりしてます。
恵方巻きはそもそもそんなに厳格なものではないので全然OK。
小さいお子さんが太巻きを1本食べきるのは難しいですから、おうちの事情に合わせた節分のお祝いをすればいいと思います。
恵方とは何?どうやって決まる?
恵方巻きの恵方とは、縁起がいいと言われる方角のことです。
その年に『歳徳神(としとくじん)』が存在している方向です。
歳徳神とは福を司る神様のことで、いらっしゃる方を向いて事を成すと吉とされるのです。
なので、その方角に向かって巻きずしを食べきるのがいいわけですね。
昔の人は方位によって縁起をかつぐことを今よりはるかに重要視していました。
恵方は、何かをスタートする時の方角やお参りに行く寺社を決めるための大事な指針だったんです。
どちらが恵方なのかは年によって異なりますが、十干(じっかん)という暦であらかじめ決められています。
今年の流行カラーのようにどこかの機関が決めているというわけではないんですね。
十干とは?
十干というのは10の要素からなる古代中国で考えられた暦です。
(甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の10要素)
私たちにはなじみの深い十二支とあわせて干支(えと)を表します。
年ごとに十干と十二支はダイヤルのようにまわっていきます。
すると十干(10)が6周で十二支(12)が5周したときに、それぞれが1回ずつコンビを組むことになります。
これが還暦(60年)になるというわけです。
今年の恵方はどっち?
十干という耳慣れない単語が出てくるので、恵方を知るのはとてもややこしそうに感じます。
ところが、恵方は4つの方向しか存在しません。
4パターンを年ごとにぐるぐる変えているだけなんです。
しかも都合のいいことに、十干は10種類なのでそれぞれ西暦の下一桁に当てはめることができます。
★十干と西暦下一桁
甲(4)乙(5)
丙(6)丁(7)
戊(8)己(9)
庚(0)辛(1)
壬(2)癸(3)
この西暦を決められた恵方に割り振ると以下のようになります。
★西暦下一桁と恵方(16方位)
西暦下一桁 | 恵方 |
4・9 | 東北東 |
0・5 | 西南西 |
1・3 | 南南東 |
6・8 | 南南東 |
2・7 | 北北西 |
南南東が多めに割り振られていますが方角は4パターンしかありませんよね。
この表があれば毎年の恵方は一目瞭然です。
2018年は南南東。
2019年は東北東。
2020年は西南西とわかります。
もっともこれを知らなくても、恵方巻きのポスターで必ず「今年の恵方は○○○」と告知されますけどね。
また、無料のアプリもあるので遊び感覚で恵方を知ることもできますよ。
まとめ
恵方巻きの具材と方角についてまとめました。
私が恵方巻を食べるようになったのは最近のこと。
ここ数年は近所のお寿司屋さんで店頭販売される恵方巻きを食べています。
賛否ある節分の恵方巻きですが、1本でおなかいっぱいになるので夕飯の準備をする主婦としては助かるんですよね(笑)。