「イースターって何?」
もしお子さんに聞かれたとき、どんな風に答えればいいでしょうか?
「なんで卵に色塗るの?」
「どうしてうさぎが出て来るの?」
もしもの子供からの質問に慌てないように、イースターの疑問の答えをシンプルにまとめました。
イースターとは
遠い昔、イエス・キリストという人がいました。
キリストは弟子と一緒に、神様の教えを人々へ伝えていきます。
その教えは多くの人に受け入れられ広まっていきました。
ところが弟子の1人が「キリストは神様について悪いことを言っている」と裏切ったため、キリストは裁判にかけられてしまいます。
そのまま十字架に磔(はりつけ)にされて、やがて死んでしまいました。
ですが、その3日後にキリストはなんと蘇るのです。
この復活をお祝いするのがイースターです。
復活祭とも言われています。
イースターにはどうして卵?
命や復活をあらわすものとして、卵はイースターのシンボルになっています。
ニワトリが産む卵は、ヒヨコが育ってあるとき外に出てくる様子を目の当たりにできます。
昔の人にとって卵は、まさに生命の誕生そのものでとても縁起のいい物だったんです。
そしてもう一つ。
卵の殻は自然に割れるのではありません。
ヒヨコが中から殻をつつくことで少しずつ割れていきます。
殻を破って生まれてくるために、ヒヨコは卵の中でたくさんの力を使います。
新しい命がこの世の中に生まれてくるというのは、とても大変なことなんです。
この「殻を破って出てくる」様子が、命を落としたキリストの復活と重ねあわせられました。
そのため、イースターには卵が欠かせないものとなりました。
イースターエッグがカラフルなのはなぜ?
イースターには卵の殻を絵の具で色を塗ったり絵を描いたりして、カラフルに飾ります。
この派手な卵をイースターエッグといいます。
どうして卵の色を付けるのでしょう?
イースター前の40日間(四旬節)は、磔にされたキリストが復活するまでの期間でもあります。
キリスト教の人々は、この期間わずかな食事しかとらずに卵のようなごちそうを我慢します。
イースターになれば食べていいので卵は準備しておくのですが、今のように冷蔵庫があるわけではありません。
そのため卵は、ゆで卵にして生卵と区別するために色を付けて保存しておきました。
この色の付いた卵を食べていたことが、カラフルなイースターエッグの起源と言われています。
後年になると、卵に色付けする技術も発達してきます。
様々な色や模様をつけることができるようになり、それぞれ意味を持つようになりました。
もちろんイースターを子供たちに受け入れられやすくするためという理由もあったと思います。
今も昔も子供がカラフルなものを好むのは変わりませんからね。
色付けされたイースターエッグは、エッグハントやエッグロールといったイースターならではの遊びに使います。
お子さんが興味を示すようなら、一緒に遊んでみてはいかがでしょうか。
イースターになぜうさぎ?
イースターにはうさぎがつきものです。
イースターバニーと呼ばれて卵と並びイースターの象徴になっています。
どうしてイースターにうさぎが登場するようになったのでしょう?
★春の女神エオストレから
イースターの語源となったエオストレという北欧神話の女神がいます。
彼女は豊かな実りをもたらす春の神様。
この女神様が従えていた使いの動物がうさぎであったと言われています。
イースターが行われる季節は春ですよね。
うさぎが出産するのも春。しかも一度にたくさんの子供を産みます。
「再生」「子孫繁栄」「春の豊かな実り」。
うさぎはイースターにぴったりの意味を持った動物なんです。
★うさぎが卵を探してくれた
子供がエッグハントをしていると茂みからうさぎが飛び跳ねてきました。
そこを探してみると隠された卵があった…というお話があります。
かわいらしいですが、うさぎは卵を産む動物ではないのでちょっと不思議なストーリーですね。
まとめ
イースターは日本でもちょっとずつ浸透してきています。
数年先には当たり前のイベントとして定着しているかもしれませんね。
保育園や幼稚園などでも、イースターにちなんだイベントが実施されるかも?
宗教が絡むと諸説入り乱れて、なかなか正確に教えてあげるのは難しいかもしれません。
今回ご紹介した内容を参考にして、お子さんに外国の文化をうまく伝えてあげてくださいね。